火曜深夜の人気バラエティ番組「ウチのガヤがすみません!」(日本テレビ)が9月いっぱいの終了が決定した。MCのヒロミとフットボールアワー後藤輝基が、50人もの“ガヤ芸人”たちを捌いてゲストを掘り下げる、ひな壇トークバラエティで、人気も定着している。それでも終了するのは、コロナ禍で大勢の出演者をスタジオに集めることが困難なため、というのはもちろん表向きの話……。

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「ガヤ」は15年から特番で放送され、17年4月からレギュラー化された。その後も年に数回のペースで、豪華ゲストを招いたスペシャル版が放送されている。

 この番組で、霜降り明星やEXIT、フワちゃんといった“お笑い第7世代”と呼ばれる芸人はじめ、チョコレートプラネット、Mr.シャチホコ、りんごちゃんなどもブレイクするきっかけとなった。なのに、なぜ終了するのだろうか。日テレ関係者が言う。

「番組スタッフはゴールデンタイム枠への進出を狙っていましたから、終了を知らされて落胆しているそうです。それでも『ガヤ』はとにかくスタジオに集まるタレントの数が多過ぎた。緊急事態宣言は解除されたとはいえ、コロナ禍はまだしばらく続く。いつまた宣言が発出されるかも分かりません。これ以上続けるのは難しいと……」

 とはいえ、コロナ禍は今に始まったことではない。

第7世代の終焉?

「コロナ禍はあくまで表向きの理由でしょう。日テレ上層部は、番組の使命は終わったと判断したようなのです。確かに『ガヤ』をきっかけにブレイクした芸人は多いし、彼らがMCを務めるレギュラー番組もどんどんできた。むしろ、最近はお笑い芸人ばかりで食傷気味に感じているようなんです。たしかに第7世代ブームも落ち着きましたし、お笑いブームも一段落したと……」

 個人視聴率が計測されるようになり、日テレは独自に男女13〜49歳を“コアターゲット”として設定し、この世代の視聴者を狙って視聴率を取りに行く戦略を立てた。以来、日テレはブームの先読みが早いと言われる。

「コア層は購買層ですから、彼らが見てくれなければ、CMを流しても意味がありません。コア層が見ている番組だからスポンサーは広告料を支払ってくれるのです。そこでお笑いブームもあり、若手のお笑い芸人たちを多数起用したわけです。彼らの人気に陰りが見えれば、次を探すしかありません。最近の若い視聴者の関心が高いのは、インフルエンサーですね」

ユーチューバーでは数字は取れない

 日テレに限らず、最近は人気ユーチューバーをゲストやコメンテーターに起用する番組が増えている。

「ユーチューバーもテレビに呼ばれることが減っています。彼らでは数字が取れないことが分かってきたのです」

 数百万人がチャンネル登録する人気ユーチューバーでも数字が取れない?

「YouTubeを愛するユーザーにとって、ユーチューバーはいわゆる“推しメン”であって、彼らのチャンネルで面白いことをやっている姿が見られれば十分なんです。テレビのゲストとして登場しても新たな発見はありません。むしろ制約の多いテレビに出演してお行儀良くしているのは、彼ららしくない。正直言って、テレビのユーチューバーは面白くないわけです」

 日テレでは、すでにユーチューバーの次の人気者探しを始めているという。

「昨年11月と今年3月に特番を放送し、4月からレギュラー化した『超無敵クラス』(土曜深夜)です」

 3月までは中居正広がMCを務めた「新・日本男児と中居」の枠だった。彼を降ろしても放送したかった番組というわけである。

「MCはかまいたち(山内健司[40]、濱家隆一[37])と指原莉乃(28)で、SNSの総フォロワー数が1000万人を数える10代のインフルエンサー24人を集めた番組です」

 ユーチューバーと変わらないのでは?

「彼らはInstagramやTikTokなどの人気者なんです。YouTubeとは違って、写真や短い動画でしか見ることができない、若者インフルエンサーです。ですから、まだまだ彼らの素の顔は知られておらず、地上波のテレビ番組に出演していること自体が貴重なのです」

 5月1日の放送では、インフルエンサーたちが“前髪の魔術師”を紹介する企画が放送された。最近の10代女子は、マスク生活が長引き、より前髪を重視しているのだとか。彼女たちは前髪を切るためだけに、美容師のもとに通うという……。

「彼女たちの中ではかなり有名な“魔術師”が何人もいて、当たり前のように語られていました。また、コインランドリーで撮ったインスタ栄えする写真が“エモい”と言ったり、かまいたちの2人はもちろん20代の指原さえもついて行けない。彼らの役割は若者について行けない中年のようで、かえって新鮮でした」

 TikTokで流行るダンスには、実は振付師がいることも紹介された。

「ローカルカンピオーネという3人組グループで、TikTokでは100万回再生を連発しています。彼らがテレビ初取材を受け、スタジオに登場すると、10代のインフルエンサーたちは大スターを目の当たりにしたよう。時代の違いをまじまじと感じる番組でした」

 お笑い第7世代も今や昔……。

デイリー新潮取材班

2021年7月12日 掲載