7月7日、「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」(日本テレビ)は初回視聴率11・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好スタートを切った。元刑事課のエース(戸田恵梨香[32])と警察学校を卒業したばかりなのに辞職を考えている新米巡査(永野芽郁[21])が同じ交番勤務(ハコヅメ)でペアを組むと……。W主演となった先輩後輩のコンビは、NHK朝ドラのヒロインとしては後輩と先輩の関係になる。

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 女性警察官として約10年の勤務経験がある泰三子(やす・みこ)のマンガ「ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜」(講談社)が原作だからこそ、緊迫感あり、ゆるさありで、リアリティ満載との声も。

 SNSの評判もなかなかだ。

《めちゃくちゃキャスト好みの人ばっかりで、面白かった! #ハコヅメ》

《ハコヅメ、面白いよね。新しい感覚の笑いって感じで。絵柄もいいんだよなあ。》

《え?なに?ハコヅメってギャグドラマなの???? 署長の誕生日のシーンくそほど笑ったんだが》

凸凹コンビ

 制服姿も凜々しい戸田、ホンワカとした永野のW主演に加えて、交番所長にムロツヨシ。町山警察署副署長には千原せいじ。また、初回に出演した連続窃盗の容疑者にはモロ師岡と、コメディ要素も盛りだくさんだ。刑事課には三浦翔平、山田裕貴、西野七瀬もいる。日テレ関係者は言う。

「キャストに遊び心がありますね。交番勤務は3人だけですが、戸田とムロは、18年の『大恋愛〜僕を忘れる君と』(TBS)では夫婦役、永野とムロは、昨年『親バカ青春白書』(日テレ)で親子を演じた間柄。ドラマ好きには、どちらにも頭が上がらないムロも楽しめるでしょう。何より、この戸田と永野の凸凹コンビが良い味を出しています」

 刑事課の元エース戸田は、男性刑事から“マウンテンメスゴリラ”とあだ名され、恐れられる存在だ。パワハラで刑事課から左遷されたと言われているが、交番勤務初日から手柄の連続。一方、新米巡査の永野は、激務に耐えかねて辞職を考えていたが、戸田の指導の下、徐々に警察官の仕事と向き合っていく。

「最近のNHKの朝ドラヒロイン2人を主演に持ってきたというのも、あまり例がないと思います。戸田は19年後期の朝ドラ『スカーレット』でヒロインを演じて以来、満を持しての日テレの連ドラ主演です。永野は18年前期の朝ドラ『半分、青い。』のヒロインを演じて3カ月後には、『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日テレ、主演・菅田将暉)のヒロインとして出演し、高視聴率を獲得しました。その次がムロと親子を演じた『親バカ青春白書』で、今回が日テレの連ドラ初主演となりました」

朝ドラ直後の抜擢

 朝ドラは平日に毎日放送されるため、ヒロインのイメージが女優に染み付く。これまで、ヒロインをやった女優は次のテレビドラマの仕事まで時間をおくのが鉄則と言われていた。

「それは昔の話です。特にここ数年の日テレは、朝ドラのヒロインが発表されると、ドラマがスタートする前に、女優の所属事務所に連ドラのオファーを出しているそうです。民放にとって朝ドラは、前もって女優の大宣伝をしてくれるようなものですからね。一方、マネジメントをしている事務所にとって朝ドラは、女優の顔を売るためにギャラを度外視して出演させています。以前と違って、朝ドラ放送後の仕事が確約できるため、快くオファーを受けてくれるようになっています」

 どんな女優がいるのだろうか。

「13年後期『ごちそうさん』の杏(35)は、3月末に朝ドラが終了して、4月期の連ドラ『花咲舞が黙ってない』に主演しました。平均視聴率は16・0%と好調だったため、翌年7月期には第2シリーズも放送されました。15年後期『あさが来た』の波瑠(30)も、休暇を取らずに民放ドラマに登場させたのは日テレでした。4月期の『世界一難しい恋』です。嵐の大野智が主演のラブコメディで、大野演じるこじらせ男子が片思いするヒロインを演じています」

 まだいる。

「16年前期『とと姉ちゃん』の高畑充希(29)は、翌17年7月期の『過保護のカホコ』で、さらには19年10月期『同期のサクラ』でも主演を果たしています」

 もちろん、朝ドラのヒロインを狙うのは日テレだけではないが、特にその戦略は顕著のようだ。それが証拠に――。

「今年10月期は、『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』というマンガ原作のドラマで、弱視という障害を持つヒロインとヤンキー男子のラブストーリーが放送予定です。ヒロインを演じるのは、5月まで『おちょやん』のヒロインだった杉咲花(23)」

 おちょやんがラブストーリーに。朝ドラの後、日テレドラマというのが、成功パターンになっているようだ。

デイリー新潮取材班

2021年7月14日 掲載