「模型鉄」の祭典

 8月19〜21日に東京・新宿で開催された「鉄道模型コンテスト2022全国大会」。高校生部門には全国から160校以上が参加し、まさに“鉄オタ”たちの甲子園だ。

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 鉄道を愛する人々を「鉄オタ」や「鉄ちゃん」などと総称するが、乗って楽しむ「乗り鉄」や写真撮影を主とする「撮り鉄」など、彼らには各々“専門”がある。鉄道模型にこだわる一派は、「模型鉄」と呼ばれるという。「撮り鉄」についてはしばしば一部のマナーが悪い者の行状が問題視され、伝えられているが、「模型鉄」の場合、そういう心配は無い。

 そんな模型鉄たちが自慢の作品を持ち寄る全国大会。鉄道模型といっても、作るのは車両だけではない。列車が走る“背景”としてのジオラマ制作も見どころのひとつだ。

 北は北海道から南は国境を越えて台湾まで、160校以上が参加した高校生部門は、まさに鉄オタたちの甲子園。実在の風景を忠実に再現するも、架空の世界を創り出すも自由。3Dプリンターを駆使した作品、あえて手作りにこだわった作品、それぞれの個性が際立つ。

女子高生の姿も

 鉄道は男の子の趣味というイメージは昔のものだ。会場では女子高生の姿も目立った。実際、昨年の大会でモジュール(集合式ジオラマ)部門の最優秀賞に輝いた白梅学園清修は中高一貫の女子校だ。今年は惜しくも優秀賞だった同校だが、その緻密な出来栄えはさすが。

 参加校には兵庫の灘高校や奈良の西大和学園高校、千葉の渋谷教育学園幕張高校など、東大合格者数上位の常連校も多い。生徒たちは来場客を前に、作品の制作過程や見どころについて、大人顔負けの堂々たるプレゼンぶり。

 ちなみにこのコンテスト、小学生部門や一般部門もあり、老若男女が楽しめる。模型の大きさも、手のひらサイズから1畳サイズまで多種多様。子どもが夏休みの自由研究になかなか手を付けなくて……と困ったお父さんお母さん、来年は模型作りを勧めてみては?

撮影・西村 純

「週刊新潮」2022年9月1日号 掲載