相乗毒、着色料、味覚破壊トリオ 食べてはいけない国産食品(上)

 3物質の“相乗毒”が恐い加工肉、合成着色料まみれの漬物、味覚を破壊するカレールーまで……。永久保存版の「食べてはいけない国産食品」実名リストを、2回に亘ってご紹介する。

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 重要なのは、正しい情報を持ってさえいれば、リスクのある食品を自分および家族や子どもの体に取り込むのを避けることができる、という点である。今の時代、食品添加物を全く摂取せずに生活することは不可能。であればこそ、「問題食品」を回避する“知恵”を身に付けておいても損はない。

 まずは掲載の〈食べてはいけない「加工肉」全商品〉リストをご覧いただきたい。ここに列挙されているすべての商品に、発色剤として亜硝酸Na(ナトリウム)、保存料としてソルビン酸(ソルビン酸カリウム)、結着剤としてリン酸塩が使用されている。今回は日本ハム、伊藤ハム、プリマハム、丸大食品の食肉加工大手4社と、小売り業界売り上げ1位のイオンが展開するプライベートブランド、トップバリュの商品を徹底調査。具体的には、各社がHP上に掲載している加工肉商品の原材料表示をすべて確認し、亜硝酸Na、ソルビン酸(ソルビン酸カリウム)、リン酸塩の3つがすべて含まれている商品のみを抽出し、会社ごとに並べたのがこのリストである。

 調査の結果と各社の見解に触れる前に、これら3つの添加物についてざっと紹介しておきたい。

“相乗毒性”

 まず、発色剤として使われている亜硝酸Na。劇物指定を受けているこの添加物は、冷蔵技術が発達していなかった頃には、ボツリヌス菌の発生を抑制する効果なども期待されて使われていた。しかし、加工技術が発達した今では、商品を美味しそうに見せるため、という目的でのみ使われている。その亜硝酸Naについて、農林水産省のHPにはこうある。

〈メトヘモグロビン血症や発ガン性物質であるニトロソ化合物の生成に関与するおそれがある〉

 保存料として使われているソルビン酸(ソルビン酸カリウム)は、それ単体でも、

〈特定のヒト集団に過敏性反応、特に接触性蕁麻疹を起こすとの報告〉(食品安全委員会添加物評価書)

 があるが、「食の安全を考える会」代表の野本健司氏などの専門家が警告を発するのは、亜硝酸Naとソルビン酸の組み合わせについてである。

「亜硝酸Naとソルビン酸の組み合わせには、相乗毒性があることが分かっています」(野本氏)

 相乗毒性とはすなわち、組み合わさると毒性が増すことで、実際、食品安全委員会の添加物評価書にはこんな記述がある。

〈両者の加熱試験反応によりDNA損傷物質が産生される〉

 また、マウス実験でも、最も染色体異常が増加したのは、ソルビン酸と亜硝酸Naを同時に経口投与した場合であった。

 リストに列挙されている商品には、この“相乗毒性コンビ”に加えて、結着剤としてリン酸塩が使われている。過剰摂取すると成人病や腎臓疾患を引き起こす可能性がある、と専門家が指摘している物質である。

■各社に取材すると

 これら3つの添加物がすべて含まれている商品は、丸大食品37品目、プリマハム34品目、トップバリュ7品目、伊藤ハム9品目、日本ハムはゼロ。各企業の添加物に対する姿勢が数字に鮮明に表れた格好である。

 特に数が多かった丸大食品は取材に対して、

「弊社は厚生労働省の定める食品衛生法に則っており、問題はないと考えている」

 と、回答。プリマハムは、

「発色剤、保存料、リン酸塩などの食品添加物は、厚生労働省が定めた食品衛生法に従い、適正に使用しているため、安全面での問題はないと考えております」

 トップバリュを展開するイオンリテールと、伊藤ハムも同様の答えだった。

 一方、3つの添加物が含まれている商品がゼロだった日本ハムはこう回答した。

「当社のブランドマークの入った市販品に関しましては、商品設計上、使用する必要がない、と判断したためソルビン酸は使っておりません」

着色料とADHDの関係

 今一度、前掲の加工肉のリストを見ていただきたい。商品名の後に★マークや■マークが付いている物があるのにお気づきだろうか。★マークは、後で詳しく触れる、味覚障害を引き起こす可能性がある「うまみ成分トリオ」も含まれている商品。■マークが付いている商品には、合成着色料の赤色102号が使用されている。

 それを踏まえた上でご覧いただきたいのが、掲載のリスト。ここに列挙されているのは、赤色102号、黄色4号、黄色5号のどれか1つないし複数の合成着色料を使用している漬物、鮭フレーク、明太子、梅お菓子の商品一覧である。

「これらはタール系色素と呼ばれ、石油からつくられた合成着色料です」

 そう語るのは、『なにを食べたらいいの?』(新潮文庫)の著者で「加工食品診断士協会」代表理事の安部司氏である。

「元々は洋服の染料として使われていたのですが、コストが安く、鮮やかな色が出るので、食品にも使われるようになった。赤色102号は朱色系の色が出る。黄色4号はレモンイエロー、黄色5号はサンセットイエローとも呼ばれます」

“これらの着色料は、子どもの活動や注意力に悪影響を与える可能性があります”――。赤色102号、黄色4号、黄色5号を含む6種の合成着色料のいずれかを使用した食品に関して、そのように表示することがEUで義務付けられたのは2010年のことである。

「先鞭をつけたのはイギリス。合成着色料の摂取と子どものADHD(注意欠陥・多動性障害)との関連についての研究が発表されたことを受け、09年には6種の合成着色料の国内での使用を禁止しました。この6種のうち、日本で使用が認められているのが、赤色102号、赤色40号、黄色4号、黄色5号の4つ。ただ、赤色40号は認可が新しく、国産品ではあまり使われていません」

■値段の差はわずか12円

 安部氏によると、これらの合成着色料は、“キレる”子どもとの関連のみを指摘されているわけではない。

「重要なのは発がん性の問題です。これまで合成着色料の多くは発がん性を理由に使用許可リストから削除されてきました。緑色1号がその例です。タール系色素の一部に発がん性が疑われた例があるのだから、すべての安全性の確認が必要なはずですが、これが十分に行われてこなかったのが現状です」

 安全性が確認されていないものを食べるのは嫌だ、と考える方は、商品裏面の原材料表示をよく見ていただきたい。例えば、リストの中にあるトップバリュの「カレーに合う 福神漬」は“BESTPRICE”の表示がある通り、税込価格93円とお手ごろ。しかし、問題の3種すべての合成着色料が使われている。実はトップバリュには“BESTPRICE”との表示がない「カレーに合う 福神漬」もあるのだが、こちらは合成着色料が一切使われていない。値段は税込105円。わずか12円多く払うだけで、タール系色素を回避できる。原材料表示をじっくり吟味するだけで、そんな“知恵”が得られるのだ。

(下)へつづく

「週刊新潮」2018年5月31日号 掲載