好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第57回は、サッシャさん。今回は「赤坂 うまや」に伺いました!!

 ラジオ番組のDJをはじめ、テレビ番組のナビゲーター、はたまたスポーツ中継の実況から宮崎駿監督の名作アニメ「風立ちぬ」への出演など、“声”を生かして大活躍のサッシャさんは、ドイツ・ヘッセン州出身。フランクフルト近郊で育った。

「母も仕事をしていたので、朝はコーンフレークとかパンとかを食べていました。実はドイツの子どもたちは2回朝食をとる。学校で、2時間目の終わりに20分ぐらいの休憩があって、そこでチョコスプレッドやソーセージをはさんだライ麦パンなんかを食べるんです。普段は甘いものを制限されているから、チョコだとラッキーって思いましたね」

 チョコで喜んでいたサッシャ少年が、30年以上の時を経て紹介してくれるのは、東京・赤坂の「うまや」。繁華街の路地が、いきなり古都につながったかと思わせる店構えである。

「休日に家族とランチにくることが多くて、我が家の定番になっています。九州の食材にこだわりがあって、何を食べてもうまいんですよ」

 なかでもサッシャさんのイチオシは、福岡県飯塚市で生産される〈うちのたまご〉を使用した卵料理の数々。博多名物「明太子の玉子焼き」は、ダシの利いた甘めの玉子焼きと明太子が絶妙にマッチしている。

「コレもぜひ食べてくださいよ! うちの子どもにとって外食といえば回転ずしかコレなんですから」

 そう言ってオーダーしたのは、卵かけごはん。慎重に卵を割り、あたたかいごはんに落とす。そうっと醤油をかける……はずが、

「やっべえ! 入れすぎちゃったかな」

 気を取り直してかきこむ。

「う〜ん、トロッとしてまろやか! ちょっとしょっぱいけど!(笑)」

 こうした一喜一憂も外食の醍醐味、かもしれません。サッシャさん、次の休日にぜひリベンジを。

「週刊新潮」2020年9月24日号 掲載