大阪土産の定番として知られる「りくろーおじさんのチーズケーキ」に、パクリ騒動が起きている。そっくりなチーズケーキを販売するお店が東京築地にオープンしたというのだ。両社に関係を訊くと……。

中国でパクリ騒動

 焼きたてのフワフワした食感が売りの「りくろーおじさんのチーズケーキ」は、1984年に販売が開始された。創業者の西村陸郎氏を模した「りくろーマーク」の焼き印とケーキの底に散りばめられたレーズンが特徴的で、現在はJR新大阪駅や伊丹空港など、大阪府内に11店舗を展開する。オンラインでの販売はあるが、基本的には大阪でしか食べられない希少性もあり、連日行列ができる人気店である。

 海外にもその人気は知られ、過去にはパクリ騒動に巻き込まれたことがあった。

 2013年、中国上海や福建省で「瑞可爺爺RIKURO(りくろーおじいさんの店)」という名のチーズケーキ店が人気になった。店名だけでなく、販売されるチーズケーキは「りくろーおじさん」そっくりで、ケーキの上に押される焼き印までほとんど同じだった。しかし、このお店は、大阪の本家のりくろーとは無関係で、完全なるパクリ。上海市が調査に入る騒動になった。

 そして、最近も「『りくろーおじさん』のパクリなのでは」と話題になっている店がある。

見た目がそっくりなお店が東京にオープン

 「りくろーおじさん」との類似点が指摘されているのは、株式会社コイサンズが運営する「アミーゴ」のチーズケーキ。

 フワフワなチーズケーキの見た目はもちろんのこと、デンマーク産のチーズを使用していること、底にレーズンが散りばめられていること、さらには、ケーキの上にパティシエの格好をしたおじさんのマークの焼き印が押されていることも、「りくろーおじさん」と共通している。価格は「りくろーおじさん」が税込み965円。一方、アミーゴは税込み1080円である。

 2023年12月に「アミーゴ」が東京築地店をオープンすると、ネット上で早速「りくろーおじさん」に似ていると話題になった。

 アミーゴのチーズケーキを食べた人のSNS上の投稿を見てみると、〈東京でも大阪のアレが食べられる!食べた感想は、ほぼ同じです〉というものがあれば、〈関西のおじさんより味が濃い〉〈大阪より生地が柔らかい〉と味の違いに関する感想もある。

 アミーゴと「りくろーおじさん」は、どういった関係なのだろうか。

1日300個以上の売り上げ

 アミーゴを運営するコイサンズ社に「りくろーおじさん」との関係を尋ねたところ「のれん分けをしたり、レシピの提供を受けたりしたわけではない」というが、「パクリなのでは」という声が出ていることは把握しているという。

「(「りくろーおじさん」との関係について)会社に直接問い合わせはありませんが、店舗ではお客さんから店のスタッフに尋ねられたことがあったと聞いております。(世の中には)色んなチーズケーキがありますから、『アミーゴのものも一度召し上がってください』とお伝えしています」(コイサンズ社の広報担当者)

 三重県を中心にベーカリーなどを展開するコイサンズ社は、2021年4月に三重県津市に「アミーゴ」1号店をオープンした。現在は県内に3店舗と東京に1店舗を展開している。

「三重県外に挑戦しようということで、観光客が多い築地に出店を決めました。築地の店舗では、昨年末の開店以来、継続して1日300個以上のチーズケーキを売り上げています」(同上)

「りくろーおじさん」側の答えは……

 東京に進出したことで注目が集まってしまったようだが、実際、「りくろーおじさん」をパクったのだろうか。

「りくろーおじさんのチーズケーキとは、全く別のものです。味は、アミーゴの方がちょっと甘い上に、焼き印も自社のキャラクターを使っています」(同上)

 では、“パクられた”側の「りくろーおじさん」の意見はどうだろうか。

 アミーゴとの関係を聞くと「弊社とコイサンズ社様とは全く関係ありません。我が社としても対応に苦慮しております。法的な措置も慎重に検討しております。これ以上のことはお答え致しかねます。ご理解いただけると幸いです」(リクロー株式会社担当者)

 困惑を隠せない様子だが、とはいえ、あくまでことを荒立てたくはないようだ。「りくろーおじさん」とアミーゴ、出店エリアが被らないので難しそうだが、ぜひ食べ比べしてみたいものだ……。

デイリー新潮編集部