駐車場に出現した5・5トントラック。リモコンのボタンを一押しすると、荷台部分がスライドし、1・5倍に拡張。わずか15分で、16畳の斎場へと大変身を遂げる。今年4月に岡山県で誕生した日本初となる移動葬儀車だ。

 祭壇、棺、焼香台、経机を配した車内は、20人まで着席可能だが、もし定員をオーバーしても、式の様子は車外からモニターで視聴できる。入り口と出口が分かれているから、お焼香ですれ違わずに済み、濃厚接触の心配はない。さらに、トイレや寝泊まり可能な控え室が付いたサポート車も用意され、費用は55万円から。

 運営する吉相グループの藤原清隆会長によると、

「弊社では、コロナによって、家族葬の割合が50%から95%に増えました。この葬儀車を派遣することで、近所に住むご友人も葬儀に参列できるようになるはずです」

 現在は、岡山県内全域と広島県東部でのサービスを展開中で、今後はこの新しい“葬儀”様式車両を全国の葬儀社に1台5400万円で販売していく予定だという。

「週刊新潮」2021年7月8日号 掲載