どうやって理解を得るのか腐心

 秋篠宮さまに直接取材したジャーナリストが、その肉声をまとめた前代未聞の書、『秋篠宮』(小学館)が波紋を呼んでいる。皇位継承順位1位の立場である皇嗣が明かした直近の心模様は世間のみならず周辺でも物議を醸し、さらには過去の佳子さまの「メディア批判」とも取れる発言を蒸し返すことにもつながっているという。

『秋篠宮』の著者は、今年の3月まで毎日新聞特別編集委員だったジャーナリストの江森敬治氏。4年半、合計37回にわたってインタビューを重ねたうえでの労作だ。

 同書を通じて秋篠宮さまの人となりがよく伝わってくるが、ハイライトは何と言っても長女・眞子さんと小室圭さんとの婚約報道から結婚まで、紆余曲折あった頃の秋篠宮さまの肉声が収録されている点だろう。

「秋篠宮さまは誕生日時の会見などで繰り返し、“多くの人が納得できる説明”を求められてきました。この本を読むと、実際に圭さんと会ってそのことを幾度となく伝えていたとあり、『国民の声』に敏感になられていたことがよくわかりました。もっと具体的に言えば、国民の多くがこの結婚に賛成していない中で、どうやって理解を得るのか腐心されていたことがわかりますね」

 と、担当記者。

秋篠宮家としての見解を

 記者が続ける。

「秋篠宮さま自身は、今のところ同書については何もメッセージは出されていません。しかし、37回もインタビューしたジャーナリストが、眞子さんの結婚という極めてデリケートなテーマを扱った本を出版するにあたり、秋篠宮さまに確認しないはずがないと思われます。秋篠宮さまがお墨付きを与えた、いわば公認の一冊と言えるでしょう」

 これを裏返せば、同書を通じて秋篠宮さまが「この時期に伝えたかったメッセージがある」ということになるだろうか。

「宮内庁の人たちに感想を聞くと、“この時期に出版されたことの意味”について考えている人が多いようでした。一つには、著者サイドの都合、つまり江森氏が新聞社を退社するタイミングを見計らっていたこともあるでしょう。しかしそれよりも、納采の儀を行わない異例の結婚をし、海外に渡った小室さん夫妻への風当たりが強いままだという認識が秋篠宮さまにはあり、そろそろ“秋篠宮家としての見解を示しておいた方がよい”という判断があったのではないかと推察する声もありました」(同)

小室家をコントロールできなかった

 同書には圭さんの母・佳代さんと元婚約者との金銭トラブルについて秋篠宮さまが「全て、小室家の話だ。秋篠宮家は、まったく関係ない」と語ったとされるシーンも登場する。このあたりの生々しいエピソードは同書の読みどころだろう。

「敢えてこのタイミングでこれを明かしたということは、“秋篠宮家が巻き込まれた”という点をしっかり訴えておきたかったのではないかと見る宮内庁の人もいました」

 と、別の担当記者。

「しかし、この部分について良い印象を抱いている職員は少なく、“小室家の問題であることをあげつらう必要があったのか疑問に思う”との意見が多かったですね。むしろ“そんな小室家をコントロールできなかった秋篠宮さまの責任を問う声が上がらないか心配だ”といった声もありました」(同)

 その一方で、今回の“発信”が直近の別の出来事を蒸し返すことにもつながっているという。眞子さんの妹、佳子さまの「メディア批判」である。

佳子さまの発言とどこか通じるものを

「佳子さまがICUを卒業される際の発言ですね。眞子さんの結婚について問われた佳子さまは『姉の件に限らず、以前から私が感じていたことですが、メディア等の情報を受け止める際に、情報の信頼性や情報発信の意図などをよく考えることが大切だと思っています』と文書で回答されました」(同)

 ご発言自体は突飛なことでも非常識なことでもない。

「しかし、当時は小室さんについてメディアの報道が白熱していた時期だっただけに、何となくそうしたネガディヴな報道を批判して、眞子さんと小室さんをかばおうとしているように受け止められた。そのため国民の一部から否定的な反応が強く上がりました。今回の『秋篠宮』もまたこれまでのメディアの報道へのカウンターとも言えるわけで、その意味で、佳子さまの発言とどこか通じるものを感じると言う職員もいましたね」(同)

 なかなかご自身の意図や狙いがうまく国民に伝わらないジレンマが行間から伝わってくるということのようだ。

デイリー新潮編集部