マスク着用が緩和され、飲食店での人数制限も徐々に解かれるなど、ようやく世間はポスト・コロナに向けて動き出した。皇族の方々もお出ましが相次ぎ、かの秋篠宮殿下も精力的に活動をこなされているが、そのご公務をつぶさに見れば、どことなくチグハグさも感じられて……。

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 とりわけここひと月で目立つのは、女性皇族の方々のご活動だ。

 例えば、寛仁親王妃信子さまは柔道の全日本選手権をご観戦になり、三笠宮家の彬子さまは三重県の伊勢神宮や皇学館大学へのご訪問に続き、札幌でラグビーの「早明戦」を観戦されている。「公務嫌い」とも指摘されてきた秋篠宮家の佳子さまも「森と花の祭典『みどりの感謝祭』」にご臨席。1年半ぶりの皇居外での公的行事への出席を果たされた。

 5月19日、明治神宮で開かれた全国赤十字大会には、雅子皇后、秋篠宮妃紀子さま、前出の信子さま、そして高円宮妃久子さまの4方がそろって参加された。

「雅子さまにとって、皇居外で単独の公務をこなされるのは、実に2年9カ月ぶりとなりました」

 とは、さる皇室記者。

「4月には、『日本国際賞』の授賞式と、『みどりの式典』に臨席されました。皇居内での『御養蚕始の儀』にもお出になられています。もちろん波はありますが、ご体調は復調傾向にあるのでは」

異例の植樹が話題に

 皇室に詳しい、ノンフィクション作家のつげのり子氏も言う。

「雅子さまは日本赤十字社の名誉総裁を務めていらっしゃいますが、これは歴代皇后が受け継がれてきた職です。養蚕も上皇后陛下がなされてきたものを引き継がれました。令和の皇后として、きちんとお役目を果たそうというお気持ちをとても強く持っていらっしゃるのだと思います」

 こうした中、それにも増して盛んに公務をこなしていらっしゃるのは、皇位継承順位1位の秋篠宮殿下、及び妃殿下ご夫妻だ。もともと公務にはご熱心で、コロナ禍の中にあってリアルな出席をお控えになるケースでも、オンラインを活用するなどして、“精勤”されている。

 5月21日にも、奈良市で開催された「全国『みどりの愛護』のつどい」の式典にオンラインで臨席されたばかりだが……。

「それが変わった様式で行われましてね。我々の間でちょっとした話題になっているんですよ」

 とはさる皇室ウオッチャー。

 この行事は国土交通省などの主催で開かれ、緑化活動に貢献した全国の団体が一堂に集い、表彰や記念の植樹等が行われるもの。もともと皇太子時代の今上天皇陛下が毎年出席されていたが、お代替わりに伴い、両殿下が引き継がれた行事だ。

「コロナ以後は、会場へのお出ましがかなっていません。この日も、ご夫妻は赤坂御用地からリモートでのご参加。オンラインでごあいさつ、参加者と懇談されました。そして平城宮跡で記念の植樹が行われたのですが……」

 その植樹が異例。

 現場には大きなモニターが持ち込まれ、そこに予め御用地で撮影された、殿下の植樹シーンが流される。モニターの周りには、今年表彰された団体の代表者と首長が並び、画面に流れる両殿下の植樹と同じタイミングで、苗木を植える――というものだった(掲載の写真)。

「どことなくチグハグ」

 まるで、NHKテレビ体操のような光景なのである。

 実際に植樹に加わった参加者によれば、

「こちらはモニターの真横か背後にいるので、両殿下のお姿は見えませんでした。司会者から、映像に合わせて“スコップを持って3回砂をかけてください”“水をかけてください”などと言われて、その指示に従って行うんです」

 モニターの目の前には、報道陣。要は、肝心の参加者のためというより、報道向けの体裁との観もぬぐえないのだ。

 先のウオッチャーが言う。

「一体感に欠け、どことなくチグハグですよね。出席者も限定されているのだから、植樹にこだわるなら現地に行かれてもよかったし、参加されないなら、わざわざ植樹の場面を流す必要はなかったのでは……。この形式を企画したのは主催者サイドですが、当日の流れについては、必ず殿下にお伺いを立て、ご承認を得ていますよ」

 秋篠宮殿下のご公務といえば、4月にも、伊勢神宮のご参拝などに伴い、東京から800キロを車で移動されたことが話題になった。新幹線での移動により、コロナ禍に駅へ人が集まる可能性を懸念して、との理由からだった。

「その後、5月17日には、『日本植物園協会』の大会・研究発表会のため、お一人で岐阜県を訪れていらっしゃいますが……」

 とは、さる皇室ジャーナリスト。

「その際は、新幹線で移動されているのです。降車する岐阜羽島駅は利用者がそれほど多くなく、密になる可能性が少ないから、とのご理由でした」

「隠密に来たのかね」

 実際、秋篠宮殿下が降り立たれた時、駅には警察官と警察車両が居並ぶのみで、地元でのお出迎えはなしだったという。

 同駅近くの飲食店店主も、

「秋篠宮さま? 来られたってことは報道で知りましたよ。皇族が来るときは事前にわかるから見に行くこともありますが、今回はアナウンスはなかったね」

 というから、殿下にとっては感染拡大防止の目的達成にはなったろうものの、何だか国民の目を避けておられるようにも見える。

 実際、店主氏も、

「小室さんの件があったでしょ。何か言われるのを気にして、隠密に来たのかね」

 と邪推する始末なのだ。

「もちろんコロナ対策は大事。でも、開かれた皇室という視点から見れば、あまりに厳格な運用は寂しいことです。伊勢神宮を訪ねられた時も、秋篠宮さまの車は、周辺でお出ましを待ち、手を振る方々の前を足早に駆け抜けていきました。これも人が集まるのを避けるためだったのでしょうが、何だか国民の目を恐れているようにも見えてしまう……」(先のジャーナリスト)

「小室問題」へのご対応のごとく、どこか世間とのボタンの掛け違いが感じられてしまうのだ。

「週刊新潮」2022年6月2日号 掲載