今年も「株主総会シーズン」が終わった。以前と比べて変わったことといったら、何はさておき社外取締役の急増だろう。

 証券会社の幹部が言う。

「会社法の改正によって、すべての上場企業に昨年から社外取締役の設置が義務付けられたのです。以前は大企業の役員経験者や企業法務に詳しい弁護士、公認会計士が選ばれることが多かったのですが、企業は女性登用についてもアピールしたい。それもあって、今回は女性役員がずいぶん増えました」

 中でもオファーが殺到したのが「元女子アナ」である。今年の総会シーズン終了時点で、社外役員の元女子アナは30名以上。有名人でいえば、オンワードHDの社外役員を務める草野満代氏(元NHK)、日本郵船の国谷裕子氏(同)が知られるが、複数の会社を兼任するツワモノも。

 もっとも多いのが、カルビーやキユーピーなど4社を兼任する福島敦子氏(同)、そしてコーセーやキッツなど同じく4社の菊間千乃氏(元フジテレビ)だ。続いてウシオ電機の牛尾治朗氏を義父に持つ牛尾奈緒美氏(元フジテレビ)が3社。地方局出身者も健闘していて、元札幌テレビの金子裕子氏も横浜ゴムなど3社の役員を務めている。

いくら儲けている?

「もっとも、元女子アナといっても放送局を辞めてから勉強し、資格を取っている人にラブコールが掛かるケースが多い。ご存じのように菊間さんは弁護士ですし、牛尾さんはMBAを持っている。また、金子さんは公認会計士です」(同)

 もちろん、これだけ兼任すれば収入もバカにならない。有価証券報告書に記されている総報酬額から推定すると福島氏は約5千万円、菊間氏は約3200万円、牛尾氏は約2300万円、そして金子氏は約3300万円。基本的に社外役員は月1回のペースで開かれる役員会への出席が求められるが、テレビ局時代より、よほど“時給”がいい。

 女子アナウオッチャーの上杉純也氏によると、

「女子アナはコミュニケーション能力の高い人が多く、インタビューもうまい。経営トップとのやり取りもスマートにこなせると評価されているのでしょう」

 そのうち高島彩やカトパン(加藤綾子)にも企業から声が掛かるはず、と上杉氏は見ているのだ。

「週刊新潮」2022年7月21日号 掲載