秋に開かれる石破派のパーティーで講師を務めると、今月8日に報じられたのは二階俊博幹事長(81)だ。

 さらに11日には、自民党本部で行われた、二階氏も出席する“鳥獣議連”の会合に石破茂元幹事長(63)がゲストで参加。

「ポスト安倍に唾をつけておきたい二階氏が、本格的に蠢(うごめ)き始めたと注目を集めました」(政治部記者)

 もっとも、政界の古狸の異名をとる二階氏のこと。

「鳥獣議連の会合の直後には、稲田朋美幹事長代行と下村博文選対委員長が立ち上げた『新たな国家ビジョンを考える議員連盟』の会合にも顔を出した。稲田氏も次の総裁選を見据えており、二階氏には露骨にすり寄っている。二階氏もお得意の“目くらまし”で、持ち球は石破だけじゃない、と見せつけている格好です」

 そんな二階氏の考えを読み解く鍵は“自らの権力維持”と“選挙に勝つこと”だという。

「安倍総理の出身派閥である細田派や麻生派は次期総裁選で岸田文雄政調会長を推すとみられています。ただ、二階氏からすれば、岸田氏では総選挙は戦えないし、昨年秋の人事で、自分に代わって岸田氏の幹事長就任が取沙汰されたことをよく思っていない。二階派や菅義偉官房長官のグループ、青木幹雄元参院議員会長の影響が今なお強い竹下派が石破支持に回れば、石破総裁の目は十分にあると考えて、安倍―岸田ラインを牽制しているのです」

 しかし、そこには厄介な“変数”も。

「10月解散説です。ここで自民党が勝てば安倍総理は再び求心力を取り戻しますし、仮に負けても岸田氏に禅譲すればよい。二階氏は解散を封じ込めようと暗躍するのでしょうが、9月の人事で幹事長を外されれば、影響力は小さくなり、再任されても反安倍の狼煙(のろし)は上げにくくなってしまう」

 今年の秋は大政局の予感である。

「週刊新潮」2020年6月25日号 掲載