南北両方に人脈

 週刊新潮は10月29日発売号で、菅義偉総理(71)のタニマチによる不可解な公有地取引について報じた。菅総理と付き合いの深い業者が、神奈川県の公有地を異例の好条件で取得した本件は、国会の場でも野党から追及されることとなった。疑惑の中心にいる“密接業者”とはいかなる人物なのか――。

 ***

 当初の鑑定価格より大幅に低い価格で公有地を取得し、禁じられたはずの転売にもお咎めなし、県との交渉の場では「対応によっては、菅官房長官へ話しに行く」と威光を笠に着る……。横浜市保土ヶ谷区の問題の土地で疑惑の売買を行った業者の名は、「(有)成光舎」という。代表を務めるのは、河本善鎬(かわもとよしたか)氏だ。

 菅総理と河本代表の関係は、総理の市議時代にまでさかのぼる。1996年、総理が国会議員に初当選すると、以降は2007年まで、総理は成光舎から献金を受け続けていた。その額は計342万5千円。また2007年、菅総理に事務所費問題が取り沙汰された際、舞台となったビルを買い取り、問題の芽を処理したのも河本代表だった。08年に移転した菅事務所が入居したビルも、やはり河本代表の関係会社の所有だ。

 ちなみに11年、在日韓国人である河本代表は、時の菅直人総理に違法献金をしていたことが発覚し、メディアに取り上げられてもいる。神奈川県政関係者が解説する。

「一方で、彼は朝鮮総連系の『ハナ信用組合』とも取引がある。南北両方に人脈を持っています。また、かつて彼の関連会社が、静岡県が廃船にした防災船を落札したものの、エンジンが付いてないとわかって、撤退したこともある。その時は、祖国へのエンジン転売が目的だったのではないか、とメディアに指摘されました。エンジンは軍事転用もできますからね」

 総理の市議時代から付き合いのある河本代表は「菅さんのスポンサー」との触れ込みで各界の大物に食い込んでいたともいわれるが、なぜかような人物と菅総理は付き合いを続けていたのか。

 11月5日発売の週刊新潮では、菅総理版「森友事件」の第2弾として、本疑惑を徹底検証する。

「週刊新潮」2020年11月12日号 掲載