筒香嘉智(30)は今季もパッとしなかった。8月にパイレーツから自由契約を言い渡され、その後ブルージェイズとマイナー契約を結び、3Aのバイソンズでプレーしていたが、11月10日、自由契約となった。本人は来季もメジャーでのプレーを目指すそうだが、果たしてオファーは来るのだろうか。

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速球に差し込まれる

 筒香がアメリカに渡ったのは、2020年。ポスティングシステムでレイズに入団した。

「開幕戦となった7月24日のブルージェイズ戦は、今も鮮明に覚えています。筒香は3番・三塁手で先発出場しました」

 と解説するのは、メジャー評論家の友成那智氏。

「ブルージェイズのエースだった柳賢振から、メジャー初安打となるツーランホームランを打ちましたからね。当時、柳は超一流のカーブを投げるメジャーでも10指に入る投手でしたが、筒香は簡単にスタンドに持って行った。これで一気に評価が高まりました」

 ところが、その後が続かなかった。

「横浜時代からそうでしたが、彼は器用なバッターではありません。フルスイングした時、振りが大きくなってしまい、本来のスイングができなくなるのです。日本にいた頃から変化球には対応できますが、150キロ以上の速球でインサイドに入ってきた球に差し込まれるケースが多かった。メジャーは平均球速が日本より5キロ速いので、さらにタイミングが合わなくなりました。その弱点が知られてしまい、みな速いストレートを投げてくるようになったのです」

 さらに、右へ引っ張るクセも露呈した。

「筒香が打席に立つと、メジャーのチームは右方向へ極端なシフトを敷くので、ヒット性の打球も捕球されました」

 結局、メジャー1年目は打率1割9分7厘、ホームラン8本と結果を残せなかった。2021年も開幕から不振で、5月にドジャーズに移籍したが結果がでず、6月に3Aへ。

「ドジャーズの3Aでは、速球にも対応できるようにバッティングを改良し、ホームランも打てるようになったのです。それを見たパイレーツが8月、メジャー契約を交わしました。8月からの2カ月間は、打率2割6分8厘、ホームラン8本、打点25と結果を残しました」

守備にも問題

 パイレーツでは、今季も活躍すると思われたが……。

「ところが、開幕から不振に陥った。球をバットの下に当てるようになり、ゴロが多くなりました。打率は1割7分1厘、ホームラン2本、打点17と不甲斐ない結果に。8月はブルージェイズとマイナー契約を結びますが、結局自由契約となりました」

 来年はどうなる?

「彼はメジャーとの契約を希望していますが、まず無理でしょうね。マイナー契約をするチームはあるかもしれませんが、メジャーに上がるのは難しいと思います」

 筒香の欠点は打者としての速球への対応だけではない。守備にも問題があるという。

「守備範囲が狭く、打球を追うファーストステップが遅いのです。かといって、外野としてもフライの軌道もうまく読めません。敏捷性に欠けるので、サードの守備は話になりませんでした。ただ、彼は足が180度開脚できるので、逸れた送球を拾うのは上手い。一塁ならば大丈夫でしょうか」

 結局、NPBに戻ることになるのだろうか。

「すでに数球団からオファーが来ているそうですから、日本復帰の可能性が高い。戻るなら、古巣の横浜DeNAが有力でしょう。日本だと、ホームランは25本、打率2割5分はいくと思います。年俸は、2年で4億円くらいとみています」

デイリー新潮編集部