金本知憲監督(50)の辞任により、阪神の来季コーチ人事がすべて白紙となったことが11日、分かった。球団は水面下で組閣作業を進めていたが、和田一浩氏への1軍打撃コーチ就任要請などもすべて立ち消えとなる見通し。来季ポストを伝えていたコーチ陣には球団から待機指示が出るなど、急転直下の辞任劇により混迷を深めていきそうだ。

 突然の辞任表明に、固まりつつあった来季の組閣案は白紙に戻った。球団幹部は「これから少なからず混乱が生じると思う」と明かした。

 球団フロントは10月に入って水面下で組閣作業を本格化させていた。1、2軍の全コーチに来季の処遇と役割を伝え終わったところだった。

 矢野2軍監督を1軍ヘッドコーチに配置転換し、片岡1軍ヘッド兼打撃コーチを2軍監督に置く人事案も固まり、元中日・和田一浩氏を1軍打撃コーチとして招へいする準備を進めていた。だが関係者の話ではそれも白紙になったという。

 金本監督との東北福祉大つながりで、強固なラインを持つことから招聘(しょうへい)に動いていたフロント。シーズン終了後にも就任要請を行い、正式発表される段階だった。ただ指揮官が辞任を表明したことで、実現に向かう可能性は限りなく低くなったと言わざるを得ない。

 来季も契約を結ぶと伝えていたコーチに対しては、球団から状況説明などが行われたという。ヘッドコーチなどの重要ポストの人選は通常、新監督の意向を基に進められる。電鉄本社も含めたフロントはまず次期監督を先に固めた上で、再度、組閣作業に着手することになる。

 揚塩球団社長は「これから早急に詰めていきます」とコーチングスタッフについて語った。ただ今季はすでに巨人、中日、楽天、オリックスと監督交代が決まっている球団が例年以上に多い。他球団も組閣作業を本格化させており、時期的にも外部招へいは厳しい状況に置かれている。

 一刻も早く新監督を固め、速やかに組閣作業へと移っていけることができるか。フロントは全力で新体制作りを進めていく。