「中日5−0阪神」(6月30日、ナゴヤドーム)

 次のイニングに備えて、阪神の青柳は三塁ベンチ前で黙々とキャッチボールを続けた。1点を追う七回、2死一、二塁の好機に代打を送られ、無念の交代。同点と逆転を信じたが…祈りは届かず代打大山は三ゴロ。今季2度目の登板は6回4安打1失点。103球の粘投は報われなかった。

 「負けちゃったんで…。六回に1点を取られたのが悔やまれる。悔やまれるというか僕の中では高橋より阿部さんで勝負した結果。(カウント)3−2にした時点でのカウント負けだったのかなと」

 中日・柳との投手戦で敗因に挙げたのが六回の投球だ。先頭平田に四球を与えながら、アルモンテは一ゴロ、ビシエドも空振り三振に斬った。続く高橋の四球は想定内。あとは阿部を打ち取るだけだったが、フルカウントからのツーシームをおっつけられ、打球は右前にポトリ…。痛恨の先制適時打となった。

 滑り出しは上々だった。初回は三者凡退。二回以降、ボーアの来日初失策、マルテの拙守、さらに自身の送球ミスも絡み、毎回走者を背負った。それでも五回まで無失点。「何とか粘りの投球はできた」と振り返ったように、2併殺でピンチの芽を摘み続けた。

 今季初登板した6月23日・ヤクルト戦(神宮)は6回0/3を1安打無失点の快投で、チームに今季初勝利をもたらした。今回も開幕3カード連続負け越した中での登板。神宮の再現はならなかったが、右腕は責められない。矢野監督も「ゴロをよく打たせて、らしいピッチングができたかなと思うけど。打線が打てないんでね」と評した。

 これで2試合連続の好投。防御率は12球団トップの0・75。チームが苦しい中、青柳の安定感は頼もしい限りだ。次回は甲子園開幕となる7月7日巨人戦に先発予定。さらに精度を磨き、大一番でも真価を発揮する。