「高校野球大阪大会・2回戦、大阪桐蔭12−0吹田(規定により五回コールド)」(2日、豊中ローズ球場)

 大阪桐蔭が待ちに待った初戦でコールド発進した。相手校の事情や雨天順延で、先月26日の予定だった初戦が1週間遅れていた。

 プロ注目の仲三河優太外野手(3年)らレギュラー陣3人が故障でベンチを外れる中、公式戦で初めて5番に抜てきされた上野海斗外野手(3年)が二回に先制2ラン。外よりの変化球を力でバックスクリーン右へと運んだ。普段は打順下位の上野は、「1桁背番号が3人いなくて、穴を埋める打撃をしようと思った」と責任を果たし、笑顔を咲かせた。

 熊本県・菊陽町出身で、中学2年で熊本地震を経験した。実家は半壊となり、家族4人で車中泊を余儀なくされ、野球の練習も1、2カ月はできなかった。「あの時の経験が今につながっている」というのは、コロナ禍の現状だ。選手権大会がなくなりモチベーションの維持が難しくなった中でも「(野球ができる)今の状況は当たり前じゃない。感謝の気持ちでプレーしたい」と前向きな姿勢を貫く。

 日程の都合で大阪大会は準決勝で打ち切りが決まっている。今後9日間で最大6試合をこなす日程に、西谷浩一監督(50)は「最後まで残れるようにしっかりやりたい」と改めて気持ちを引き締めた。上野も「目の前の試合を全力で戦う」と、1戦必勝を誓った。