「全国高校野球選手権・1回戦、明徳義塾6−3日大山形」(9日、甲子園球場)

 3−3の延長十二回、2死一、二塁の場面で鹿野佑太遊撃手(3年)が痛恨の適時失策を犯した。三遊間への内野安打を一、二塁間へ悪送球。「間に合うと思って投げたら中途半端になってしまった。自分のせいでチームメートに申し訳ない」と泣き崩れた。

 地方大会では無失策と守備の要だが、この試合は十回の守備でも失策を犯していた。また十二回の攻撃では2死一、二塁の好機で遊飛に倒れ、最後の打者に。「やってしまったミスを取り返そう、後ろにつなごうと思ったけど…」と挽回する思いが強ければ強いほど、呪縛をかけるのが聖地の魔物だ。

 2番手として七回から好投した左腕の中西翔投手(3年)は「自分が四球を出して安打を打たれたから失策につながった。自分の責任だと思う」と仲間をかばった。

 「まじめで人がいいし、よく練習する」と努力と人柄を認めてきた荒木準也監督(45)も「彼のおかげで勝った試合もある。何も言うことはない」と言う。「これからも野球は続けるだろう。これを糧にして次の野球人生につなげてほしい」と教え子の成長に期待していた。