「阪神2−10ソフトバンク」(5日、甲子園球場)

 またしても一発に沈んだ。六回、1点差に迫られなおも2死三塁。同期・中野の好守でスタンドが沸いた直後だった。阪神のドラフト2位・伊藤将(JR東日本)が、甲斐に逆転2ランを被弾。2ボールとカウントを悪くし、甘くなった直球を左翼席へと運ばれた。上昇ムードがため息へと変わる中、マウンド上で唇をかんだ。

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 右打者に内角を“目付け”されている印象だ。先発・伊藤将は六回に甲斐から甘めの内角球を捉えられ逆転2ランを許した。一発で試合をひっくり返される状況。慎重にならなければならないし、不用意な一球だったといえるのではないか。

 この日で伊藤将は4試合連続で本塁打を許している。甲斐を含めて、いずれも右打者に打たれたものだ。

 伊藤将の特徴は、右打者の内角をカットボールなどで突いて打球を詰まらせる投球。当然、相手の右打者からもインコースに意識を持たれているだろう。

 ボールに勢いがある時なら心配も少ない。そうでない時は、この日の甲斐の場面でも、内角を投げるならボール判定でも構わないと考えて際どいコースを突くか、スプリットを挟むか。もしくは外角に1球見せてから内角で勝負するといった配球の組み立てもある。バッテリーの意思疎通が大事とも言える。

 攻撃面では走塁ミスで流れを手放してしまった。五回先頭の近本が出塁後、犠打で二塁へ進んだ。ただ、相手投手がモーションに入る前に飛び出し憤死。前カードの3日・オリックス戦でもランエンドヒットでの空振りと盗塁死から流れを失っていた。改めて流れを左右する走塁ミスの“怖さ”も見られた試合だった。