阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏が、自身の見識を基に球界の話題を深掘りする「岡田辞典」−。貯金「20」、2位・巨人と7ゲーム差で交流戦を通過した阪神について、五輪中断期間までにやるべきことを説いた。「まだまだ先は長い」というペナントレースを勝ち抜くため、勝負の8月以降を前に救援陣の整備が阪神の課題と指摘した。

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 阪神は交流戦を非常に良い形で終えたと思うよ。出だしはリリーフ陣が打ち込まれることもあったり、チーム状態も良いとは言えなかったんやけど、最後は6連勝で貯金も「20」まで増やすことができた。今週末からリーグ戦が再開するんやけど、ペナントレースはまだまだ先が長いということを認識しておかなアカンよ。

 交流戦終了時点でちょうど60試合を消化したことになるんか。まだ折り返し地点でもなく、残りは83試合もあるわけやから。ただこれだけの貯金を持っているわけだから、普通に戦っていけばええと思うよ。今の先発ローテを担う投手の実力を考えれば、同一カード3連敗は避けられると思うしな。そこで課題にしてほしいのは、ブルペン陣の整備よ。

 今は開幕直後の岩貞−岩崎−スアレスという勝ちパターンから、馬場−藤浪−スアレスという形に変わってるやろ。現状のメンバーで固定して戦っていけるかがポイントやろな。

 本当の勝負は五輪の中断期間が明けてから。ここから約1カ月、オールスターまで巨人、ヤクルトはこれ以上、阪神から引き離されたらアカンと考えて、しゃかりきになって来ると思う。でも阪神はそこに付き合うのではなく、8月以降をにらんで戦力整備と自分たちの戦い方を貫けばいいんよ。

 今週末の巨人戦も勝ち越す、一気に突き放すではなく、3連敗さえしなければいいという戦い方でええよな。普通に戦って、8月以降にギアを上げていく。そのためには勝ちパターンを固定できた方が、有利に戦いを進められると思うんよ。

 改めてやけど、まだまだ先は長い。調子のいい選手から使うのではなく、終盤戦を見据えてメンバーを固定できるように戦っていく方が、チームに安定感が生まれる。阪神には今がどうこうではなく、先の戦いを見据えてこの1カ月間を戦ってほしいよな。