「ヤクルト6−4阪神」(7日、神宮球場)

 阪神はサンズの先制弾、佐藤輝の同点20号など中盤まではいい流れで試合を運んでいたが、両軍継投となった八回、先に阪神が崩れた。斎藤が2失点で、プロ初黒星を喫した。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(66)は、継投においてもう少し工夫の余地があったのでは、と指摘した。

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 ちょっと、斎藤がかわいそうだったな、と思ったのが交代の場面だ。右投手の斎藤は八回の頭からマウンドに上がり、左打者の吉田成にヒット、続く左打者の山崎に犠打、1死二塁から右打者の渡辺に勝ち越し二塁打を許した。

 次は左の青木。ここで矢野監督は岩田稔にスイッチした。この岩田稔がどうだったか、というのは関係ない。斎藤が1点を失ったからといって、岩田稔を青木に当てる、というところに違和感を覚えた。

 点を取られたところで代えられるのも、斎藤としては悔しいだろうし、左、右にこだわるなら、この回、先頭から左打者が続くのに斎藤を出したところとの整合性が取れない。

 どうしてもイニングの頭だけはアウトにしたい、という考えであれば“一人一殺”、つまり徹底的に左打者には左投手、右打者には右投手という起用法がセオリーだろう。そうではなく、この回の頭から斎藤を送り出したのだったら1点くらい奪われたとしても代えない、というのがもう一つのセオリーだ。

 そして今回は、いずれのセオリーにも当てはまらない投手交代に思えた。

 二保をいきなり先発起用する、岩田稔も大事な場面で投げさせる、という指揮官の思い切りは、立派だと感じた。一方で、試合を細かく見た場合の八回に関しては、勝ち負けとは別のところで、自軍にも疑問を与えることになっていなければいいが、と感じてしまった。