今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「従業員の平均年齢が40代で年収の低い企業ランキング」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が20人未満の企業は除外している。対象期間は、2019年6月期〜20年5月期。

 早速、ランキングを確認していこう。

年収400万円以下は49社
ランキング上位の顔ぶれは?

1位は警備会社のトスネット
2位のショクブンは米穀卸最大手の小会社に

 1位となったのは、宮城県仙台市に本社を持つトスネットで、262.4万円(平均年齢43.7歳)だった。施設や列車の見張り、交通誘導といった事業を柱とする警備会社である。

 警備業はもともと給与水準の低い業種であり、かつ、地方を拠点としているため、都心と比べて物価水準は低い。しかしそれを踏まえても薄給であることに変わりはない。人々の安全を直接的に守るという社会的意義やコロナ禍の中でも現場へ出向く従業員の人々を思うと、給料アップを願わずにはいられない。

 2位は、ショクブンで289.7万円(平均年齢47.7歳)。1977年創業で名古屋市守山区に本社を置く、食材配達サービスの会社だ。主力事業は横ばいが続いているが、20年4〜9月期の連結業績は、コロナ禍による巣ごもり消費などで当初の予算より売り上げが上振れ。営業所の統廃合によるコスト合理化で、利益も増加した。その結果、21年3月期通期の業績予想について、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の全てを上方修正している。

 ショクブンは、第三者割当増資の引き受けにより、今年(2021年)3月末までに米穀卸最大手の神明ホールディングスの連結子会社となる。家庭用食材の宅配と業務用食品の販売を強化する狙いだ。

 3位は、宮城県に本社を持つ倉元製作所(303.2万円、平均年齢46.3歳)。液晶用のガラス基板を加工するメーカーで、2014年12月期から20年12月期まで7年連続で純損益の赤字が続くなど、業績不振が深刻化している。18年12月期で債務超過に陥ったため、19年12月末までに債務超過を解消できなければ、上場廃止の危機にあった。

 しかし、20年3月30日には、事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)手続きの成立と債務免除などの金融支援を受けることを発表。続いて、21年2月には「債務超過解消(見込み)に関するお知らせ」をリリースし、その中で「2020年12月期の有価証券報告書を東北財務局に提出(2021年3月下旬)し、債務超過解消を正式に発表した後に、上場廃止に係る猶予期間の解除がされる予定」であることを伝えている。

 トップ5にランクインした企業を俯瞰(ふかん)してみると、5社中、小売業が2社、サービス業、ガラス・土石製品、卸売業がそれぞれ1社という構成となっている。

 今回年収が400万円を下回った企業は500社中49社。サービス業が49社中15社、小売業が49社中14社だった。

 年収400万円未満の企業を本社の所在地別に見てみると、東京都が13社で最も多く、次いで大阪府が5社、石川県と福岡県が4社という結果だった。

 ランキング完全版では、6位以下の計500社を掲載しているほか、平均年収が400万円未満の49社を業種別に分析した。ぜひチェックしてほしい。

(ダイヤモンド編集部編集委員 長谷川幸光)