今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「従業員の平均年齢が50代で年収が高い企業ランキング」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が20人未満の企業は除外している。対象期間は、2019年6月期〜20年5月期。

 早速、ランキングを確認していこう。

年収1000万円以上は8社
ランキング上位の顔ぶれは?

年収の高い企業が多い
ホールディングカンパニー

 今回のランキングは、従業員の平均年齢を「50代」としただけに、上位企業の8社が年収1000万円を超えるなど、かなり特徴的なものとなった。そもそも日本では、年齢が高いほど年収が高い傾向があるが、上位14社までが年収800万円を超え、高額な企業が目立つ。

 もっとも、これら上位企業を(1)会社の形態、(2)従業員、(3)業種――の3点でみると、大きな傾向がある。

 まず、会社の形態でみると、ホールディングカンパニーが圧倒的に多いということだ。ホールディングカンパニーは「持ち株会社」とも呼ばれ、傘下のグループ企業を「親会社」として統制する役割がある。上位5社中4社、10社中9社がホールディングカンパニーとなっている。

「ホールディングカンパニーが多い」という視点で見ると、そこで働く従業員もグループ企業の「エリート層」であり、事業の運営会社に比べ、少人数であることが多い。このため、総じて年収も高額になるということだろう。

 業種でみると、上位はテレビ局などのいわゆる放送関連やヘルスケア(医薬品関連)、金融(銀行)などで、世間で比較的に高額な年収で知られている業種や有名企業が多い。

1位はTBSホールディングス
2位もテレビ関係のRKB毎日HD

 1位となったのは、TBSホールディングス(以下、HD)で、年収は1622万円(平均年齢50.0歳)。放送会社のTBSテレビやTBSラジオなどの事業会社を傘下に持つ。創立70周年を迎えた2020年10月に東京放送ホールディングスからTBSホールディングスに商号変更している。

 2位もテレビ関係で、福岡県に本社があるRKB毎日HD(1325万円、平均年齢52.1歳)。放送会社であるRKB毎日放送を傘下に持つ。

 3位は、医薬品のアンジェス(1275万円、平均年齢52.1歳)。研究開発型の創薬系バイオベンチャーであり、画期的な遺伝子医薬の開発・実用化を目指している企業グループ。2020年3月には「新型コロナウイルス感染症に対するDNAワクチンの共同開発」を発表し、話題となった。

 4位は、EPS HD(1231万円、平均年齢55.2歳)。業種は「サービス」だが、製薬会社の新薬開発などを支援するヘルスケア関連の企業グループ。製薬会社から臨床試験業務を受託するCRO(医薬品開発業務受託機関)、SMO(治験施設支援機関)などの事業を行っている。

 5位は、スカパーJSATHD(1229万円、平均年齢50.8歳)。多チャンネルのデジタル衛星放送「スカパー!」などを運営するメディア事業のほか、政府・公共団体や企業に衛星通信サービスを提供する宇宙事業がある。

年収400万円未満の企業は6社
介護やビル管理など

 トップ5にランクインした企業を俯瞰(ふかん)してみると、5社中3社がテレビ放送関係、2社がヘルスケア(医薬品関係)という構成になっている。

 今回年収が1000万円を超えた企業8社には、銀行、電気機器、非鉄金属といった業種も入っている。

 年収1000万円超の企業の本社の所在地別に見てみると、福岡県のRKB毎日HD以外の7社は、すべて東京都だった。800万円超の14社では、神奈川県、大阪府、香川県の企業も入っている。

 ちなみに、今回のランキング対象会社のうち、年収400万円未満の企業は6社あり、介護やビル管理などのサービス業が4社のほか、小売業と卸売業がそれぞれ1社だった。

(ダイヤモンド編集部 山本猛嗣)