今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、従業員の平均年齢が30代で東京に本社がある上場企業を対象に「年収が低い企業ランキング」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が50人未満の企業は除外している。対象期間は、2019年12月期〜20年11月期。

 早速、ランキングを確認していこう。

1位のHANATOUR JAPANは
平均年収が唯一の200万円台

 1位はHANATOUR JAPANで293.1万円(平均年齢33.1歳)。今回のランキングで唯一の200万円台となった。

 同社は、韓国の大手旅行会社ハナツアーの日本法人で、訪日観光客向けに旅行事業などを行っている。

 同社の2018年12月期の平均年収は341.9万円(平均年齢33.2歳)。だが、今回は一気に48.8万円も減額した。

 今回のランキングの対象期間となった2019年12月期の業績(連結)は、新型コロナウイルスの影響はなかったものの、日韓関係の悪化などの影響を受けて業績は厳しいものとなった。

 売上高は前期比16.4%減の65億9300万円となり、当期純損失は7億6500万円の赤字だった。

 また、20年12月期は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、売上高は85.6%減の9億4800万円、当期純損失は28億6100万円の赤字だ。

 20年12月期は希望退職者募集などにより従業員数は前年度比69人減の90人となり、平均年収は291万円(平均年齢31.7歳)とさらに下がっている。

ランキングトップ3は
全てサービス業

 2位は求人サイト運営や求人誌発行などを行うピーエイで330.5万円。

 求人メディアが紙からウェブにシフトする中、紙メディアの原価率上昇や広告収入減もあり、経営は厳しい状況にある。

 19年12月期の売上高は前年比11.3%減の22億6400万円、当期純損失は6500万円の赤字(18年12月期は1億2200万円の赤字)となった。

 なお、20年12月期も売上高は前年比29.3%減の16億円、当期純損失は1億300万円の赤字と、業績はさらに悪化。だが、アルバイト・パート分を除外する計算方法に変更したことで、平均年収は390.5万円と大幅に上昇している。

 3位は技術者派遣大手のアウトソーシングで337万円。

 同社の有価証券報告書によれば、従業員数は9864人、平均年齢39.8歳、平均年収は337万円(19年12月末時点)。

 従業員は内勤社員(729人)と外勤社員(9135人)の2つに分かれている。

 内勤社員とは、営業・事務従事者および管理職などで、平均年収は469.7万円。

 一方、外勤社員とは、顧客メーカーにおける現場作業従事者で、平均年収は326.4万円。

 従業員の9割以上を占める外勤社員の年収の低さが、会社全体の平均年収を押し下げている。

 ここまでランキングトップ3はいずれもサービス業だ。

 4位はカジュアル衣料製造販売のANAPで338.8万円。

 2020年8月期は売上高が前年比9.6%減の56.6億円、当期純損失は3.7億円の赤字。

 2020年冬の記録的な暖冬に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による生産・物流への影響、緊急事態宣言の発出による店舗の休業が打撃となった。

 また5位はエネルギーに関するコンサルティングなどを行うグリムスで342.8万円となった。

(ダイヤモンド編集部 松本裕樹)