育児を夫婦ではなく、1人ですべてこなさなければならない状態を指す「ワンオペレーション育児(ワンオペ育児)」。母親がこれを担うケースが多く、仕事・家事を抱えながらの育児などによって負担が集中し、追い込まれる女性も少なくない。

 では実際に、こうした「ワンオペ育児」によるストレスを抱えている人が少ない都道府県、多い都道府県はどこだろうか。

 一般社団法人ストレスオフ・アライアンスは、全国の男女14万人(男女各7万人、20〜69歳)を対象に、大規模インターネット調査『ココロの体力測定2019』を実施。その中で、「ワンオペ育児・ストレス」に関する詳細な調査を行っている。

 今回は、男性と女性のどちらも対象にした調査から明らかになった「育児ストレスが少ない都道府県ランキング」を紹介していこう。

※集計期間は2019年3月6日〜18日。調査機関は株式会社メディプラス研究所。サンプル数は男女各7万人で、各県1000サンプル以上を確保し、その後人口比率(都道府県、年代、有職割合)でウエイト修正した。今回のデータで使用した「ワンオペ・ストレス」とは、「職場や自宅で協力体制を得られている(ワンオペではない)」状態について、0点〜10点で満足度を調査。(1)0〜6点を不満足者、7〜8点をどちらでもない、(2)9〜10点を満足者と定義し、(2)から(1)を引いた数値を「ワンオペ・ストレス」とした。

「育児ストレスが少ない都道府県」ランキング
1位は男性が沖縄県、女性は大分県に

「育児ストレスが少ない都道府県ランキング【男性版】」1位は沖縄県になった。2位は大分県、3位は福岡県だった。なんとベスト10までに九州・沖縄地方の都道府県が6県も入っており、九州・沖縄地方の男性は比較的育児ストレスが少ないようだ。

 一方、「育児ストレスが少ない都道府県ランキング【女性版】」1位は大分県となった。2位は島根県、3位には福井県が続いた。女性のランキングでも、同じく大分県と沖縄県(6位)が上位に入る結果になった。

 上位県では、男女ともに「家族との対話」が多い傾向にあった。また男性では、歩いたり運動したりする習慣があり、睡眠時間が長かった。さらに、「他人に感謝の言葉を伝えることが多い」人の割合が高く、こうした習慣が周囲の協力を得ることにつながり、育児ストレスの低減になっている可能性がある。

育児ストレスが多い都道府県
男性は山口県、女性は富山県に

 一方で、下位(育児ストレスが多い)は、男性版では45位石川県、46位群馬県、47位山口県になった。女性版では、45位石川県、46位茨城県、47位富山県という結果だった。石川県は男女どちらでもワースト3に入った。

 では、こうしたワンオペ育児・ストレスを抱えている人にはどんな特徴があるのか。下位県の男女共通の特徴としては、「慢性的な疲労」「睡眠時間が少ない」「朝食・昼食・夕食のすべてで食事を抜く習慣が多い」ことが挙げられる。また、身だしなみ(メイク・髪・服装)への意識が非常に低く、リラックス方法もゲームやテレビを見る、音楽を聴くなど手間をかけない方法が多い傾向だった。

 男性でワンオペ育児・ストレスを抱えている人は、会社員やパート・アルバイトの人に多く、経営者や公務員は低かった。経営者は配偶者が育児を担っていたり、公務員の場合は職場での育児に対する支援体制が整っていたりと、立場や職業による影響も大きそうだ。

 そのほか、運動習慣があまりなく、休まないことは美徳という意識が高かった。ストレス解消ができていないこと、「休む=サボる」という考え方が、心身を追い込んでしまっている可能性がある。

 一方の女性では、専業主婦の人でワンオペ育児・ストレスが高かった。パート・アルバイトの人では低かったことから、時間に融通がある程度利くような仕事であれば、むしろ育児ストレスにつながりにくいようだ。

 また、喫煙やアルコール飲酒習慣が多い傾向にもあった。人とのつながりに関する満足度や健康状態に関する満足度も低く、人との交流によるストレス、健康状態の悪化などもワンオペ育児・ストレスを加速させている恐れがある。

 育児に関しては、周囲の協力体制が得られる環境をつくると同時に、ストレスを低減するような運動を行う、睡眠を長くとる、あるいは喫煙・飲酒といった習慣を見直すなど、規則正しく健康的な生活を心がけることが大切ではないだろうか。

(本記事は一般社団法人ストレスオフ・アライアンスからの提供データを基に制作しています)