日本全国における新型コロナウイルスの感染者数が減少傾向にあるとはいえ、いまだに外出自粛が続いている今、楽しみにしている人も多いのが「食品のお取り寄せ」だろう。コロナによる影響で売り上げが落ち込んでいる生産者、食品メーカー、飲食店などを支援しようと、さまざまな販売支援サイトも立ち上がっている。

 では、全国の人たちから「買いたい」「食べたい」と思われているのは、どの地域の食品だろうか。今回は、コロナの感染が広がる前から食品の購入意欲が高かった都道府県&市区町村のランキング上位25位を見ていこう。

 このランキングは、47都道府県と国内1000の市区町村を対象にした、認知度や魅力度、イメージなど全84項目からなる「地域ブランド調査2019」によるもので、今年で実施は14回目。「食品の購入意欲が高い都道府県&市区町村ランキング」は、全都道府県と市区町村の中から購入したい具体的な食品名を3品まで自由記述で回答してもらい、100人当たりの記入数でスコアを算出した(有効回答数:全国3万1369人)。式で表すと、「食品の購入意欲度=(食品の記入数/サンプル数)×100」となる。

食品の購入意欲が高い都道府県
1位は11年連続・ダントツで北海道に

 まず、「食品の購入意欲が高い都道府県ランキング」の1位は北海道(47.6%)で、2位以下を大きく引き離して11年連続のトップとなった。

 2位は前回4位の宮城県(26.2%)、3位は僅差で前年2位の大阪府(26.1%)だった。

安定の北海道、上昇中の山形県
「県」でのブランディングが奏功

 今回のランキングで上位になった都道府県や市区町村では、どんな食品が人気なのだろうか。この調査を行ったブランド総合研究所の田中章雄社長は、まず北海道が人気の要因について以下のように語る。

「北海道で挙げられた食品としては、カニをはじめ、シャケ、いくらなど多様な海産物があり、全体の半数弱を占めた。また、ジンギスカンやラーメンなどの食事メニュー類が2割強、『白い恋人』など菓子類が2割弱だった。さらに、『北海道牛乳』のように『北海道』を冠にした商品も多くあり、北海道ブランドは日本にとどまらずアジアでも高い人気を誇っている。

 現在、北海道は観光による集客は大きく減少しているが、こうした人気の食品を打ち出すことで、少しでも地域の活性化につなげることが大切だろう」

 また、今回の都道府県ランキングのトップ10において、唯一順位を上げたのが5位の山形県(前年15位)だ。

「山形県は、サクランボやラ・フランスなどの産地で『フルーツ王国』のイメージが強い。そのほかにも山形牛や米沢牛、米沢ラーメンなども有名だ。

 近年、地域創生が進んだことを受けて、自治体における産品などのブランディングは県単位から市区町村単位に移っている傾向がある。しかし、山形県は、『県』としてのブランディングがうまくて明確で、それが今回のように順位を大きく上げる結果につながったのではないか」(田中社長)

 外食の機会が激減し、自宅で過ごす機会が増えたことで、高級牛や高級魚など「ワンランク上」の食材や、「手軽」に調理できる冷凍食品や加工食品などを取り寄せる人が増加している。地域の産品を売る事業者は、コロナの影響によって余った在庫を処分するだけではなく、これを機に食材・食品のイメージをアップさせるために、地域の魅力を伝えられる施策も絡めることが重要になるだろう。

(ダイヤモンド・セレクト編集部 林 恭子)