超高齢社会といわれる日本。総務省の統計によれば、2020年には65歳以上の高齢者の割合は、総人口に対して28.7%に上った。これからますますその割合は大きくなっていくと予測される中で、シニア世代が心身ともに健康な生活を送れる環境をいかにして実現するかは、課題の一つである。

 一般社団法人ストレスオフ・アライアンスは、全国の14万人(男女各7万人)を対象に、大規模インターネット調査『ココロの体力測定2019』を実施。その中で、「シニア世代のストレス」に関する詳細な調査を行っている。

 60代の人の中でストレスが少ない、「低ストレス者」の割合が大きいのは、どの都道府県だったのか。ランキング形式で紹介していこう。

※集計期間は2019年3月6日〜18日。調査機関は株式会社メディプラス研究所。今回のランキングでは、調査の回答者のうち60代の男女3万人超を抽出し対象としている。また、厚生労働省の「ストレスチェック制度の健康状態項目」を基に独自に加工して、点数化した上で、77点以上を高ストレス群、39点以下を低ストレス群と定義。60代における低ストレス者(39点以下)の割合を都道府県ごとに集計。ランキングを作成した。

「シニア世代のストレスが少ない」都道府県ランキング
1位は男性が徳島県、女性は鳥取県に

「シニア世代のストレスが少ない都道府県ランキング【男性版】」1位は徳島県で、60歳以上の対象者における低ストレス者の割合は24.1%だった。2位には青森県、3位には山梨県が続いた。

 また、「シニア世代のストレスが少ない都道府県ランキング【女性版】」の1位は鳥取県で同35.4%と、3分の1以上が低ストレス者という結果になった。2位には島根県がランクイン。3位は熊本県だった。

 それではさっそくランキングを見てみよう。

シニア世代の低ストレス者
“居場所”を実感している人が多数

 シニア世代全体を見ると、低ストレス者(39点以下)の割合は男性で17.7%、女性が16.7%だった。そのほか、高ストレス者(77点以上)、高ストレス注意者(63〜76点)、通常者(40〜62点)それぞれの割合を全世代(20〜69歳)のデータと比較したのが、以下の図表である。これを見ると、全世代と比較してシニア世代では男女ともストレスが少ない傾向にあるといえる。

 続いて、60代の男女における「生活の不満足度」を低ストレス者とそれ以外の人で比較した。それぞれの項目について、満足度が10点満点中0〜5点と答えた人の割合をストレスレベル別に算出している。

 低ストレス者とそれ以外の人で特に大きな差が見られたのは、「現在の健康状態」「プライベートの満足度(自分自身の時間)」「存在価値を感じられる居場所が複数ある」の3つの項目だった。特に「存在価値を感じられる居場所が複数ある」については、低ストレス者以外の男性の72.8%、女性では同64.8%が満足できていないようだ。

「人とのつながり方(SNS、web上の人間関係)」においては満足していない人が多い。一方で、「人とのつながり方(リアルな人間関係)」に関しては、低ストレス者とそれ以外の人のギャップが大きい。ストレスが少ない人は、リアルな人間関係においてはある程度満足できる関係性を築くことができているようだ。

低ストレス者の習慣
睡眠は7〜8時間

 また、同じく60歳以上の低ストレス者とそれ以外の人で実施している「生活行動」を比較してみると、低ストレスの男性は、「平均7〜8時間の睡眠」「自分を含めた家族の健康・体重管理」を行っている人の割合が大きかった。女性も、「平均7〜8時間の睡眠」を取っている人が低ストレス者に多く、睡眠時間はストレスを低減させる上で重要な要素といえそうだ。

 また、女性では「20分以上の運動」「テレビやネットを寝る前にダラダラ見ない」といった習慣においても、低ストレス者とそれ以外の人で10ポイント以上の差があった。

 最後に、今回の「シニア世代のストレスが少ない都道府県ランキング」で上位にランクインした地域の低ストレス者の多くが行っている「ストレス解消行動」を紹介しよう。

 男性では、「同性の友人と外出・食事」「家族と過ごす」「スポーツ」「料理・アウトドア」「笑う」「読書」といった行動が多く見られた。一方で女性は、「ホットヨガ」「ジムに行く」などの汗をかくことや、「ロウソクの火を見る」「プラネタリウムを見る」「森林浴」などの自然と触れ合いながら落ち着いた時間を過ごすこと、また、「メイク直しをする」「ネイルを塗る」などのおしゃれをすることもポイントになっているようだ。

 人生100年時代といわれる今、年を重ねてもストレスとうまく付き合っていくことが重要だ。

(本記事は一般社団法人ストレスオフ・アライアンスからの提供データを基に制作しています)