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雇用調整と事業投資の絞り込みで、支出を抑える

 米アマゾン(Amazon.com)は、今後数カ月にわたって新規採用を凍結する。同社は過去数週間に小売事業部門などでの新規採用を止めているが、この動きを他の部門にも広げ、全社的にコストを抑制する。

 ピープル・エクスペリエンス・アンド・テクノロジー担当シニア・バイスプレジデントのベス・ガレッティ氏が、11月2日に従業員向けに送ったメモで明らかにした。ガレッティ氏は、「私たちは異常なマクロ経済環境に直面しており、この経済情勢に配慮して雇用と投資のバランスを取りたい」と述べている。

 地域によっては採用を継続するほか、退職人員の補充は続ける。2023年は採用を再開する予定。また、主要な事業やプライム・ビデオ、音声アシスタントのアレクサ、食品事業、衛星インターネットプロジェクトのクイパー(Kuiper)、自動運転プロジェクトのズークス(Zoox)、ヘルスケア事業への新規投資は継続する。

 同社の22年1〜9月期の売上高は前年同期比9.7%増の3647億ドル(約52兆5000億円)、営業利益は55.6%減の95億円、純損益は30億ドルの赤字(前年同期は190億ドルの黒字)だった。仕入原価や物流費、ITやコンテンツ関連費用、販促費などが軒並み上昇し、利益を圧迫した。クラウド事業のAWSは33.2%増の176億ドルと営業利益を拡大したが、北米事業は26億ドルの営業赤字、国際事業も55億ドルの営業赤字だった。

 22年10〜12月期については、売上高が2〜8%増の1400億〜1480億ドルと増収を見込むものの、営業利益は0〜40億ドルと前年同期の35億ドルに比べて大幅な減益となる可能性がある。

著者:ダイヤモンド・リテイルメディア デジタル推進室