ロピア(神奈川県/高木勇輔代表)にとって岐阜県2号店となる「ロピア柳津店」(以下、柳津店:岐阜県岐阜市)。2022年10月には、岐阜県3号店の「可児店」をオープンし、早くも中部エリア3店舗体制となっている同社。2号店ではどのような売場づくりをしていたのか。前編に続いて、後編では総菜、日配、加工食品の売場を見ていこう。
調査日:2022年9月25、26日 ※本文中の価格はすべて本体価格

ロピア
ロピア柳津店の外観

●総菜 バランスの取れた商品構成

総菜売場は壁面20尺のスペースで、ピザや唐揚げ、焼鳥、サンドイッチなどを、2台の平台では、ヒット商品のキンパのほか各種米飯を販売する。

ピザは「マルゲリータ」「ウインナーベーコンピザ」(580円)など6品目、唐揚げは「国産もも唐揚げ」(100g190円)、「ヤンニョムチキン辛口」(100g150円)などを揃える。そのほか、「焼鶏20本」(1280円)、「甘い玉子焼」(300円)、「ロースカツセット」(999円)なども販売。平場平台では「うなぎ姿寿司」(「松」1500円、「竹」1000円)、「ごちマルキンパ」(24個1380円)、「肉おこわ」(650円)などを販売し、弁当の扱いはない。

冷蔵ケースでは表面で「ぱくぱく食べるれる春雨サラダ」(580円)、「沖縄本格ソーキそば」(600円)、「タイ風フォーの混ぜそばパッタイ」(600円)などを販売。裏面では「ごちマルポークステーキ」(100g150円)、「シュークリームシャインマスカット」(4個1000円)など陳列。エンドはオリジナル商品の「冷凍ピザマルゲリータ」(380円)など冷凍ピザ3品目を販売する。

売場はやや狭いものの、品数は多く、バラエティーに富んだ売場となっている。

●日配 中部・東海の地場商品が充実

 乳製品は正面壁中央27尺のスペースで売場を展開。チーズやバターなど3袋のバンドル販売に力を入れる。これまで各コーナーの主役だった「六甲バター・QBBベビーチーズ」や「雪印メグミルク・ネオソフト300g」の扱いがないなど、独自の商品構成となっているようだ。

 入口からみて左側壁面76尺はチルド飲料、レジ側壁面18尺では牛乳と豆乳を陳列。催事コーナーでは、傘下の利恵産業の商品を集めており、おなじみのプリンやチーズケーキなどを販売する。

 和日配は、正面壁面32尺のスペースで納豆、練物、豆腐、水物を、洋日配対面の冷蔵48尺で中華総菜、麺、漬物、キムチを販売する。納豆では、三重県桑名市の「小杉食品」、豆腐は愛知県稲沢市の「小菱屋」、麺では愛知県名古屋市の「山本屋本店」の味噌煮込みうどん、愛知県知多郡の「名城食品」の「新京ベストコンディションラーメン」など岐阜1号店の「モレラ岐阜店」でもみられた中部・東海エリアの地場商品を豊富に揃える。全体的に和日配は、利益を重視した堅実で対応であるようだ。

●冷凍食品・アイスクリーム 品揃えは限定的?

2022年7月オープンの「和泉中央ビバモール店」では、冷凍食品・アイスクリーム売場は核売場的な存在だったが、柳津店では両カテゴリー合計で120尺と品揃えを絞っているようだ。取り扱い商品をみると、「麺」が11SKU、「パスタ」が11SKU、「米飯」が10SKU、「大容量」が8SKU、「餃子・焼売」が15SKUと一般的な食品スーパーと同等の規模となっている。

アイスクリームは「ハーゲンダッツジャパン・ミニカップ」各種が193円、個食タイプの各種アイスが79円、マルチタイプでは「赤城乳業・ガリガリ君ソーダ7本」(199円)などを通常の3〜4割引きで提供する。

●加工食品 存在感増す「丸越醸造」商品

 加工食品の売場スペース構成比は24%と、岐阜1号店の「モレラ岐阜店」(23%)とほぼ同じだが、尺数で考えるとモレラ岐阜店は約600尺、柳津店は約420尺と30%ほど縮小させており、そのぶん品数も絞り込まれている。

 限られた品揃えではあるものの、「スパイス」「たれ・ポン酢」「鍋つゆ」などはスペースを割いて売場を展開しており、とくに「たれ・ポン酢」などの基礎調味料では傘下の「丸越醸造」の商品をベースとした品揃えとなっていた。

 最近は、丸越醸造商品のラインナップが増えてきており、21年12月に道場六三郎事務所を傘下に加えてからは、売場では道場六三郎氏の推薦商品として売場内で大きアピールされている。こうした商品開発から売場販促の展開は、ロピア独自のスタイルであり、他社は一朝一夕では真似できないことだろう。

菓子売場で販売していたオリジナル商品の「ふがし」


 
 最後に注目したいのが、韓国食材売場だ。2021年11月オープンの「京都ヨドバシ店」で大々的に導入し、その後も関西エリアの新店でスタイルを変えながら韓国食材売場を継続してきた。柳津店では、売場中央を手前側に即席麺と菓子、奥側に焼酎や飲料、茶、調味料、冷凍食品、催事など約80尺で売場を展開する。売場を見ていると、即席麺や即席米飯、菓子類などがとくに売れているようで、店内にいたスタッフに聞いても同様の答えが返ってきた。韓国食材はすっかりロピアの売場に定着しつつあり、新たな武器となっているとみていいだろう。

開店から50日が経過も客足は落ちず?

 今回の調査では、オープンから50日前後が経過した、“開店ムード”から通常営業に入る時期に店舗を訪ねた。日曜に店舗を訪れると、開店から夕方まで途切れることなく店内はにぎわっていたものの、長蛇のレジ行列はなく、商品を吟味しながら買物ができる適度な混雑ぶりだったように感じた。スタッフの商品補充も行き届いており、時間帯にあわせた臨機応変な商品展開もできていた。

 客層を観察すると、ロピアのメインターゲットでもある子連れの30〜40代ファミリーのほか、20代とみられる男女ペアも多く見かけた。クルマ立地ということもあって、お客の行動もある程度予想できていたためか、商品管理、販促、価格設定、駐車場の動きなどを見ても、おおむね想定どおりに運営されているように見えた。立地に合わせた商品構成、販促など、地に足のついた対応がとられており、ロピアが標榜する個店経営の柔軟性が発揮されているようだ。

売りたい商品を売る!

 もう1つ特筆したいのは、オリジナル商品の扱いとその販売姿勢だ。かつての流通業界人は「売れ筋商品を売り、欠品は決して出してはならない」と教え込まれてきたが、ロピアの売場を見ていると、売れ筋商品は売りつつも、「売りたい商品を売る」という姿勢が伝わってくる。たとえ単価が高くても、「売れる」と判断した商品はゴンドラエンドで大胆に提案する。すると、それらの商品が売れ出していくのである。

 柳津店では、「だし」コーナーで、前編で解説した特性木製什器の上部ぶ、京都市の「福島鰹・京香る割烹旨味だし10g×20」(1899円)、福岡県の「キイチロウ・喜一郎だしお徳用8g×20」(999円)など一般的な食品スーパーではあまり見かけない商品を扱っている。売場では、各種販促物を使ってそれらの商品を積極的にアピールしており、手に取って商品を吟味しているお客もちらほらと見かけた。

 筆者はこれまでロピアのすべての店舗を拝見しているが、柳津店は売場配置、商品構成ともにシンプルで無駄がなく、ロピアのよさが売場内でうまく表現されているように映った。この売場スタイルが今後、郊外型店舗のモデルになっていくのかもしれない。

(店舗概要入る)
所在地 岐阜県岐阜市柳津町流通センター 1-40
開店日 2022年8月2日
売場面積 約470坪(歩測)
営業時間 9:00〜19:00
駐車台数 1100台(ビバホームの駐車台数)

著者:矢野清嗣