50代では守りの投資が好まれますが、定年間近の年代だからこそ、iDeCoに関してはリスクを取った運用をしてもよいでしょう。

なぜ、50代からiDeCoを始める場合に限って、守りよりも攻めの姿勢が大事なのでしょうか?

■元本確保型だとほとんど増えない

iDeCoでは大きく分けて元本確保型と投資信託の2種類から投資商品を選びますが、元本確保型はほとんど資産が増えません。

元本確保型商品には、金利が年0.002%しかない定期預金もあります。100万円預けても年間20円しかもらえず、iDeCoの加入手数料2,829円に到達するまで100年以上かかります。

iDeCoの手数料すら得られない運用は、できる限り避けるべきです。

■リスクは掛金の額で調整すればよい

リスクをできる限り取りたくない人は、掛金を調整することでリスクを抑えられます。加入者の職業にもよりますが、iDeCoの掛金は毎月5,000円〜6万8,000円まで1,000円単位で決められます。

リスクを極力抑えたいなら、iDeCoの掛金は毎月1万円程度がよいでしょう。毎月1万円で毎年5%の利回りで運用できれば、10年後には150万円以上になります。

iDeCoの掛金はすべて株式などのリスク資産で運用し、リスクを取りたくない資産は銀行の定期預金にするといった区別をしたほうが、iDeCoの中でさまざまな資産が混在する場合よりも分かりやすくなります。

■iDeCoはリスクを取ってこそ価値がある

iDeCoは、運用益が見込める投資信託を選んでこそ価値があります。

しかし、元本確保型の商品に価値がないといっているわけではありません。

高年収の会社員や公務員、自営業者であれば、元本確保型の商品を選ぶ意味はあります。

たとえば、年収1,000万円の人が毎月2万3,000円の掛金を拠出した場合の節税額は、年間8万円前後です。

仮に運用でほとんど利益がなくても、所得控除による還付金でメリットを享受できます。ただし、これは投資信託で運用してリスクを取った場合でも同じです。

50代から加入する場合は、それまでに貯めた資産もあるはずです。資産の保有額には個人差がありますが、50代にとってiDeCoの掛金は大きな金額ではないでしょう。

iDeCoの掛金をすべて海外株式に投資する投資信託で運用しても、総資産に対するリスク資産の割合は小さいはずです。

資産運用に保守的な人でも、iDeCoを運用する時だけはリスクを取ってもよいのではないでしょうか。

文/編集・dメニューマネー編集部