たくさんの人が集まればトラブルは起きるもので、それは老人ホームでも同じ。最悪の場合、出ていかなければいけなくなるかもしれない。老人ホームで多いトラブルはどのようなものなのだろうか。また、トラブルを避けるためにはどのように施設を選べばよいのだろうか?

■「言い寄られた」「安物を着ている」──悪口や恋愛感情による人間関係トラブル

相性がよくない入居者からの悪口や無視だ。レクリエーションで作った作品を「センスがない」と言われたり、着ている洋服を「安物の服ばかり着ている」と言われたりすることがある。

他の入居者から一方的に恋愛感情を抱かれ、「執拗に言い寄ってくる」「異性のスタッフと親しく話しているところを見られ、文句を言われる」などのトラブルに巻き込まれることもある。

入居者とスタッフの間では、「スタッフから無視される」「嫌味な言い方をされる」「頼み事をすると返事はされるが実際にはやってくれない」といったトラブルがある。こうしたトラブルは、スタッフが忙しくて対応しきれずに、入居者にそのように感じさせてしまうことも多い。

■「テレビやラジオがうるさい」──騒音トラブル

「入居者が使うテレビやラジオの音量が大きすぎる」というトラブルも多い。お年寄りは耳が遠くなり、耳鳴りが日常的にある人もいて、無意識のうちに音量を大きくしてしまうことがあるからだ。

耳が遠い人は自分の声も聞こえにくくなるので、他の入居者と話す時の声も大きくなりがちだ。

■「お金が盗られた」──認知症が原因のこともあるお金のトラブル

認知症の人が、他人のお金を自分のものだと思い込んで盗んでしまうケースがある。老人ホームでは命の危険を防ぐために部屋に鍵がついていないことが多い。その場合は他人の部屋に簡単に入れてしまうので、お金が紛失するトラブルにつながる。

そのほかに、認知症や物忘れの症状により、本人はお金を持っていなかったのに「お金が盗まれた」と勘違いしてしまうケースもあるという。

このようなトラブルに親や兄弟姉妹が巻き込まれたら、施設のスタッフに相談しよう。施設の対応に問題がある場合は、自治体の相談窓口に相談できる場合もある。

■トラブルを避けるための施設選びのポイント

トラブルを避けるためには、施設を見学する時に、スタッフが入居者をお世話する様子や、スタッフと入居者の会話の様子をチェックしよう。

見学時に「過去にどのようなトラブルがあったか」「トラブルがあった場合はどのように対応しているのか」といった質問をするのもよい。はっきりと回答できれば、トラブル対応が期待できるだろう。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部