クモのように壁面をよじ登り、ウェブ・シューターから噴射した糸でビルの間を縦横無尽に飛び回る……。マーベル・コミックに登場するスーパーヒーローの中でも圧倒的な人気を誇るスパイダーマン(愛称:スパイディ)が、再び『スパイダーマン:ホームカミング』となって8月11日から劇場公開されます。

これまでトビー・マグワイヤ、アンドリュー・ガーフィールドが演じてきた、この愛されキャラを新星トム・ホランドが演じます。日本では、まだあまり知られていない彼ですが、実はスパイダーマンは超ハマり役! なぜならトムは、スパイディ顔負けのハンパない身体能力を持っているからです!

デビュー当初から高く評価されていたダンス

2008年に映画『リトル・ダンサー』(2000年)を舞台化した「ビリー・エリオット ザ・ミュージカル」で主役のバレエダンサー、ビリーを演じ、華麗なダンスを披露したトム。実はこの難関オーディンションを勝ち抜くため、過酷な訓練を受けていたのだそう。その努力の甲斐もあって、歌やダンスはもちろんのこと、当時から宙返りを見事に決めるなど身体能力の高さを見せつけていました。

そんなトムが、スパイディことピーター・パーカー役に抜擢されたのは19歳の時。熱烈なファンだったスパイダーマン役をつかむため、トムは体操を活かしたスタントやパルクールの様子を撮影し、動画をマーベルに送ったそうです。幼い頃から舞台や映画で演技を磨き、日ごろからフィジカルトレーニングを行ってきたトム。運動神経抜群の彼がスパイダーマンを演じることは、必然だったのかもしれません。

顔面パンチを食らうことも!苦労を重ねたこだわりのスタント

夢を掴んだトムは、撮影もやる気満々。可能な限り自らスタントをこなし、時にはアクションのアイデア出しにも協力していたといいます。しかし、多くのスタントをこなしていく中で、鉄のナックルをはめた敵のパンチが思い切り顔面に当たったり、スパイダー・スーツの着用に45分もかかったりとその苦労は数知れず……。

そんな数々の苦労を重ねたスタントの中でも、建物の屋根からスイングしてゴルフコースへと飛び降りる迫力のダイブは必見です。というのも実はこのシーン、過去のスパイダーマン映画を全て見返して、新しい着地のポーズをスタントマンと共に考案したというトムの熱いこだわりが詰まっているのです。

PRで出演したTV番組内でも軽々とバク宙!

映画の中だけでなく、アメリカの人気トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」でもトムはその身体能力をいかんなく発揮しています。

映画のPRで番組に押し寄せたスパイダーマンの軍団。ざっと見て100人はいるこの軍団の中にトムも紛れ込んでいるそうですが、全くどこにいるのか分からない状態に……。この事態に番組MCのキンメルは「本物だったら宙返りできるよね?」と問いかけると1人のスパイダーマンが手を挙げ、スタジオ内で軽々と側転からのバク宙を披露します。キンメルがマスクをはがすと、そこには満面の笑みのトムの姿が……。

なんともアメリカらしいユニークな宣伝方法ですが、これもトムの身体能力があったからこそできたこと。サービス精神満点の姿勢までも、まさにスパイダーマンそのものですね。

すでに3部作での製作が発表されている新シリーズでは、15歳から少しずつ精神・身体ともに大人になっていくピーター・パーカーの高校時代が描かれます。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)の初登場に引き続き、本作で本格的にMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に参戦した新生スパイディ。今後はアベンジャーズ・シリーズでも活躍することでしょう。

「まさにスパイダーマンをやるために生まれてきた」とスパイダーマンの産みの親であるマーベルの巨匠スタン・リーも大絶賛したトム・ホランドの演技は観ておいて損はないでしょう。

(文/足立美由紀・サンクレイオ翼)