パパラッチとのいざこざは日常茶飯事。つい先日もパパラッチを車で轢いてしまったり、これまで1年半以上かけて回っていた世界ツアーの残りをキャンセル。その影響で9月に予定されていた来日公演の中止となったりと、さまざまなゴシップを日々提供しているジャスティン・ビーバー。

2014年には3回も逮捕され、実は全米では“嫌われ者”扱いを受けているのです。最近では更生をアピールしているようですが、そのレッテルはそう簡単に剥がせないよう……。その証拠に現在公開中のコメディ映画『俺たちポップスター』内でも、ジャスティンはこれまでの言動を思いっきりいじられています。とある架空のミュージシャンの栄光と挫折をドキュメンタリー風に描いた本作から、ジャスティンをはじめとする実在のミュージシャンたちを、あざ笑うかのようなパロディシーンをご紹介!

幼少期の伝説エピソードを超バカバカしくオマージュ!

『俺たちポップスター』は、『40歳の童貞男』(2006年)など、くだらなさの限りを尽くした映画を作ってきたジャド・アパトーのプロデュース作品。「最近、流行りの薄っぺらい音楽ドキュメンタリーを茶化して面白がる事が、この映画の全てだ!」という彼の言葉の通り、近年のさまざまな音楽ドキュメンタリーをこれでもかというくらい、パロディにしたコメディ映画です。

『Popstar: Never Stop Never Stopping』という本作の原題からも分かるように、本作はジャスティンのドキュメンタリー映画『ジャスティン・ビーバー ネヴァー・セイ・ネヴァー』(2011年)がベース。どこかジャスティンを彷彿とさせる主人公・コナー(アンディ・サムバーグ)の成功と挫折を描きます。例えば、『ネヴァー・セイ・ネヴァー』には、幼いジャスティンが、机をドラムのようにリズミカルに叩く伝説的エピソードが登場しますが、『俺たちポップスター』に早速そのパクリが! まだほんの赤ん坊のコナーがキレッキレの超絶ドラミングを披露する爆笑必至のシーンになっているのです。

ルックス、言動、ナイスガイな素顔までコピー!?

また顔面を含めた全身に60にも及ぶタトゥーを入れていることで有名なジャスティン。コンサートへの大遅刻など問題児のイメージが定着していますが、実はペットの猿を溺愛するなど意外な一面も。あまり知られていませんが、東日本大震災の際に、海外セレブの来日キャンセルが相次ぐ中、日本でコンサートと慈善活動を行っています。

典型的なお騒がせセレブの主人公コナーも、全身タトゥーまみれ。ペットに亀を飼っていたりと、見た目や行動の部分でもジャスティンを意識しています。非常識な行動を連発するコナーですが、実は根は超ピュアで友達思いの良い奴。少し高慢でおバカなだけなんです。問題行動ばかりが注目されがちですが、裏の顔はイイ奴というところまでジャスティンとコナーはリンクしています。

あの歌姫も餌食に!

ジャスティン以外にも、本作の悪ふざけの餌食になってしまったのが、世界的歌姫のケイティ・ペリーです。ケイティがプロデュースした映画『ケイティ・ペリー パート・オブ・ミー3D』(2013年)は、自身のライブ映像や舞台裏の密着などで構成されたドキュメンタリー。ケイティの天真爛漫な素顔が垣間見えますが、そんな本作もまた『俺たちポップスター』のネタ元に。

2011年に行われた「カリフォルニア・ドリーム・ツアー」でのパフォーマンスの1つに早着替えマジックがありますが、『俺たちポップスター』でもコナーが、ライブ中に幕のついた輪の中で早着替えをするシーンが登場。マジックは順調に成功していましたが、最後の最後で大失敗をし、コナーはすっぽんぽん姿を観客にさらしてしまいます。ケイティの舞台上での華麗なパフォーマンスを真似るだけでなく、さらに笑いのエッセンスを加えるところは、さすが“アメリカンコメディの帝王”と称されるアパトーです。

ジャスティンやケイティ以外にも数々のセレブたちのエピソードをいじり、超くだらない形で笑いへと変えている本作。あまりのバカバカしさに「誰かに怒られないのかな?」と心配になってしまいますが、そんな心配をよそにマライア・キャリーやリンゴ・スターといった大物アーティストが映画にカメオ出演しています。パロディという形でセレブを茶化すだけでなく、しっかりと“笑い”という形でエンターテインメントへと昇華させている本作。それを分かっているからこそ、この映画に多くのセレブが参加しているのかもしれません。

(文/ケヴィン太郎・サンクレイオ翼)