2022年7月29日、厚生労働省は「令和3年度雇用均等基本調査」を公表しました。
雇用均等基本調査は、男女の均等な取扱いや仕事と家庭の両立などに関する雇用管理の実態を把握するために実施しています。
今回は、2021年10月1日時点の調査をもとに、女性管理職の割合と男性の育児休業取得率をみていきます。

女性管理職の割合は?

女性は結婚や出産、育児を機に離職することも多く、一つの職場に長く務めることが難しい場合があります。
そのため、企業で働く管理職の多くは男性という場合が多いのではないでしょうか。
実際に、今回の調査結果を見てみると、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合(以下、「女性管理職割合」)は 12.3%、また、係長相当職以上の女性管理職割合は14.5%という結果になっており、管理職の多くが男性と判明しました。
また、女性管理職を有する企業割合については、課長相当職以上の女性管理職(以下、役員を含む)を有する企業割合は53.2%、係長相当職以上の女性管理職を有する企業割合は61.1%という結果となりました。
やはり、女性が管理職に就くための課題は、仕事と子育ての両立ではないでしょうか。
実際に「令和2年度 仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書」の妊娠・出産を機に退職した理由をみますと、「両立の難しさで辞めた」が41.5%、「転勤等で就業継続が困難」が26.2%と、仕事と子育ての両立が難しく妊娠・出産を機に退職する方が多いようです。
自分が望んだ形で、妊娠・出産によって退職するのは構いませんが、働き続けたいと望む女性もいるはずです。
女性は妊娠・出産によってやむを得ず、キャリアを中断せざるを得なくなってしまったり、育児によって正社員からパートタイムの仕事に切り替えたりと、必然的に仕事を続けることが難しくなってしまい、管理職への道が閉ざされてしまっている状況にあります。
企業にとっても働き手を確保することはこれからの課題となりますので、性別に関係なく働き続けられる環境を整えることが、重要になっていくでしょう。

男性の育児休業取得率の現状

女性がキャリアを諦めずに仕事を続けるには、パートナーの協力が重要だと考えられます。
ここで、男性の育児休業の取得率を見てみましょう。
2019年10月1日から2020年9月30日までの1年間に配偶者が出産した男性のうち、2021年10月1日までに育児休業を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む)の割合は 13.97%と、前年の12.65%より 1.32 ポイント上昇しました。
2019年の取得率は、7.48%と、男性の育児休業の取得率は年々上がっています。
しかし、女性の育児休業取得率は85.1%と、女性の育児休業の取得率とくらべると、男性の取得率はまだまだ高くはありません。
男性が育児休業を取得しなかった理由として、「収入を減らしたくなかったから」、「職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったから」、「自分にしかできない仕事や担当している仕事があったから」など、大半が業務の都合や職場の雰囲気などが原因でした。
2022年4月から段階的に改正育児・介護休業法が施行されています。
この育児・介護休業法改正の背景には、「産後パパ育休制度」の創設などで、男性の育児への参画や女性の就業継続を支援する狙いがあります。
企業はこの法改正によって、男性が育児休業を申出しやすい職場環境等の整備や、業務をある程度調整しやすくするなどの対応が求められます。
改正育児・介護休業法について詳しくはこちらをご確認ください。

【動画あり】改正育児・介護休業法の概要と背景を専門家が解説!
https://news.doctor-trust.co.jp/?p=51923

最後に

今回の調査から管理職に就く女性の割合は少なく、理由としては仕事と子育ての両立が課題となっていること、そのためには男性が積極的に育児に参加することが重要という結果になりました。
企業は長期的な働き手の確保のためにも、育児休業を取得しやすい環境を整備することや、労働者への働きかけ、職場環境の整備を進めることが求められます。
こうした取り組みによって、仕事を続けたかったが、妊娠・出産によってキャリアを諦めざるを得ない女性や、育児休業を取得したいけれど、取得しづらい男性などが減り、男女問わずワーク・ライフ・バランスが取れ、充実した人生を歩むことができるよう願っています。

<参考>
・ 厚生労働省「令和3年度雇用均等基本調査」
・ 厚生労働省「仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業」