「コンビニ百里の道をゆく」は、50歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 深刻な人手不足への対策の一つとして、8月23日から横浜市のローソン氷取沢町店で深夜のスマート店舗(深夜省人化)実験を始めました。時間帯は深夜0時から午前5時までで、実験期間は半年間です。

 この実験はオーナーのみなさんの声が集まって実現したものです。今年4月、沖縄で開いた「ローソン加盟店アドバイザリー委員会」で、「深夜の時間帯で省人化できないか」という声があがりました。「お酒やたばこなど対人確認が必要な商品にはシャッターをつければよい」というアイデアもあり、今回の実験がスタートしました。

 防犯面を考慮して、入店の際には「QRコード認証」「顔撮影」「入店カード」のいずれかが必要です。支払いには、スマホレジと自動釣銭の機能が付いたセルフレジを用意しました。とはいっても、まったくの無人というわけではありません。

 商品の発注や配送の受け入れなど、バックヤードでの作業はあります。ただ、店内での業務は不要なため、通常より効率的にオペレーションができると考えています。

 お客様の反応は、今はまだ物珍しさもあるようで……。深夜の観光スポットになっているとか、いないとか。軽井沢から訪れたお客様もいらっしゃったようです。

 通常営業に戻ったときにどうなるか、昼間の売り上げへの影響なども見なければいけません。また、今回のような形式では本人確認が必要なお酒、たばこは販売できず、お客さまにもご迷惑をおかけすることになります。薬などの医薬品もそうですが、現在対面販売の規制がある商品も、近い将来デジタルを使った規制緩和が実現するのではないかと考えています。
 これからも、お客さまやオーナーのみなさんの声を聞きながら、効率的で利便性の高いお店づくりに励みます。


※AERA 2019年9月23日号