近年の活躍ぶりには目を見張るものがある女優の伊藤沙莉(26)。11月に公開された波瑠主演の映画「ホテルローヤル」で女子高生役を演じているが、今年は主演映画「タイトル、拒絶」の他、「劇場」「十二単衣を着た悪魔」や、声優を務めた「小さなバイキング ビッケ」「映画 えんとつ町のプペル」(12月25日公開)など、合計9本の出演作が公開。サントリーや日本マクドナルドのCMにも出演し、お茶の間での人気や知名度も上昇している。



 伊藤は子役として9歳でデビューし、芸歴はすでに17年。だが、注目を集めるようになったのは2018年に放送されたNHK連続テレビ小説「ひよっこ」に出演してから。その後、Netflixドラマ「全裸監督」や「これは経費では落ちません!」(NHK総合)など話題作で存在感を発揮。シリアスもコメディも演じることができる女優として、SNS上でも「何か人を惹きつける」「ドラマでふと脇役にいると嬉しくなる」など称賛する声が多く、ファンは着実に増えている。もはや、若くしていい味を出す名バイプレイヤーというポジションを確立しつつあるが、本人自身も相当、個性的のようだ。

「20歳くらいまで様々なアルバイトをしていたとインタビューで明かしていましたね。何をやってもダメだったそうで、コンビニのバイトではカウンターのレジで寝てしまったり、パンを温める際に電子レンジで爆発させてしまったりしたこともあるとか。自ら『社会に適合できない人間』と言っていました。ちなみに、過去にはトーク番組で1人暮らしを始めたことを明かした際、『出したものを戻せるようにはなった』とも。また、先日放送されたバラエティ番組では、過去の恋人全員に『明日、私が死んでも後悔しないくらい私を愛して』と伝えていると、独特な恋愛観も披露していました。出会ったことが奇跡で、せっかく付き合っても、自分の存在が当たり前になっていくことに腹が立つのだとか」(テレビ情報誌の編集者)

 恋愛に関しては、さっぱりした人に見えて意外と“重いタイプ”のようだが、一方で子役出身ゆえ小学生時代からエゴサーチを覚え、現在では悟りの境地まで達したというエピソードも。「ブス」とか「つまらない」とかネガティブな意見を目にしても、「そうですか……」くらいにしか感じないのだとか。むしろ、どんな反応があったにしても自分が相手の視界に入ることが原動力になるそうだ(「ABEMA TIMES」11月8日配信)。また、逃げられないという状況が楽しめる性格だとも。「もうヤダ〜」と思っている状態が意外と気持ちいいそうで、自ら「ちょっと変態なんですけどね」と明かしていた(「NB Press Online」11月8日配信)。

■フェイクドキュメンタリーに本人役で出演

 何より、相当なメンタルの強さがうかがえるが、加えて自身の容姿に関しても前向きな発言が目立つ。

「自ら『私は正統派美少女というわけでもない』と話しています。他の女優さんと比べて落ち込むのではなく、可愛いって思われなくてもいいなら、全力で変な顔もするしリアクションもしてやると、振り切ることにしたそうです。そんな個性的かつメンタルが強いところは、女優としての魅力につながっていると思います。だからこそ、自立した女性やアクの強い役が見事にハマり、脇役という立ち位置で輝くのでしょう」

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、そんな伊藤の魅力についてこう分析する。

「子役出身とあって、まだ26歳ながら漂うベテランの落ち着いた風格と、その中から時折、見え隠れする繊細ではかなげな表情が彼女の魅力。親友でもある松岡茉優主演のフェイクドキュメンタリードラマ『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』では、伊藤沙莉本人役で出演。時として主役の松岡を超える存在感を発揮し、インパクトを残しました。また、ドラマ『獣になれない私たち』や『これは経費で落ちません!』で演じた、“仕事はできないけど要領のいい後輩”役は、今のところ彼女の右に出る者はいないくらいのハマりぶりでした。脇役・主役問わずまだまだいろいろな役が出来るだろうし、いち視聴者、いち観客として多彩な面を見せる彼女を見てみたい。これから先も息の長い女優生活を続けてほしいですね」

 愛くるしいベビーフェイスにハスキーボイスというギャップも魅力の伊藤。似たようなポジションの女優は見当たらないため、キャスティングしたくなるような存在なのかもしれない。まだまだ快進撃は続きそうだ。(丸山ひろし)