『番号は謎』(佐藤健太郎著、新潮新書・780円)の書評をお届けする。

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 われわれの身のまわりには、実にさまざまな「番号」が飛び交っている。電話番号、郵便番号を始め、車のナンバープレート、駅のホーム番号、プロ野球やサッカーの選手の背番号もあれば、「交響曲第○番」などの例もある。はたまた「八戸」などの地名にすら、ナンバリングが見られる。

 もともとは化学者ながら、国道めぐりが好きなことから、自分が「番号フェチ」であることに気づいたという著者が、氾濫する番号をめぐるさまざまな謎を解き明かしている。

 国道の付番にはなぜ規則性がない上に欠番があるのか。地デジ登場以前のテレビのチャンネルが飛び番になっていたのはなぜか。その背後には、さまざまな思惑、番号の枯渇やつじつま合わせなど、複雑な歴史的経緯がある。無味乾燥な数列の中に見えてくるのは、ものごとに秩序を与えようとする人間の飽くなき闘いだ。(平山瑞穂)

※週刊朝日  2021年1月22日号