2月16日に放送された女優・上白石萌音が主演するドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBS系)の第6話の平均視聴率は11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、6話連続で2桁をマークする好調ぶりを見せた。ドラマは、ファッション誌編集部を舞台に、上白石演じる地方育ちの平凡な女性が、仕事に、恋に全力で突っ走るお仕事系のラブコメディーだ。



 ドラマの中で存在感を発揮しているのが、編集長・宝来麗子を演じる菜々緒(32)だ。華やかなファッション雑誌の編集長で、そのスゴ腕&冷徹なドSキャラから、編集部員が“サイボーグ”と呼ぶほど。だが、回を追うごとに、仕事に対する情熱や部下を思いやる心、実は恋に不器用な一面など、意外な内面が徐々に明らかになるにつれ、SNS上では「麗子様、めちゃかわいい」「編集長のギャップが好き」など、麗子を応援するコメントが増えている。

「好調な“ボス恋”ですが、撮影現場の雰囲気もとても良好のようです。『どこかで誰かが笑っている、ほんわかしたすごく居心地のいい現場』と上白石さんがインタビューで答えていました。また、菜々緒さんは、上白石さんにひざカックンをしてきたり、驚かせてきたり、めちゃめちゃおちゃめな人だとも明かしていました。役柄同様クールで何事にも動じなさそうなイメージのある菜々緒さんですが、実は何でも準備しておかないと不安になる性格だそうです。次の日の服装や靴、持ちものなどを全部準備してからじゃないと寝られないと取材で意外な一面を明かしており驚きました」(テレビ情報誌の編集者)

 バラエティー番組「櫻井・有吉THE夜会」(TBS・1月7日放送)への出演時、共演者にキュンとした数を聞かれた際は「0回」と回答した菜々緒。「緊張しちゃってキュンどころじゃない」とその理由を語っていた。MCの有吉弘行に「ステキとか思わないの?」と聞かれると、「自分のことでいっぱいいっぱいで、そこまで見てられない」と返答。スタジオを笑わせていたが、“緊張しぃ”というギャップも視聴者には刺さったようで「意外過ぎて親近感!」など好評を得ていたようだ。また、同番組で月にかける美容代は10万円だとも明かし、最近はカッピング(吸い玉療法)にハマっていると語っていた。

「今年で女優デビュー10年を迎える菜々緒さんですが、『クールな悪女といえば菜々緒』という存在になりました。最近では、劇場アニメ版『美少女戦士セーラームーンEternal』での敵役・ネヘレニア役にも挑戦。本人は『お芝居では、悪役をやらせていただくことがすごく多かったので、その集大成』と話されていましたね。ネヘレニアが『光ある所に闇はある。闇は光を呼び、光もまた闇を呼ぶ』と二極性があることについて話すセリフがあるそうなのですが、悪役を多く演じていた時に胸の中に抱いていた葛藤を、言葉にして伝えてくれた気がして、グッときたそうです」(同)

 このネヘレニアの言葉は、彼女の姿そのものかもしれない。

■5月公開映画でも悪女を熱演

 ドラマ「ファースト・クラス」(フジテレビ・2014年)や「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」(フジテレビ・2015年)などで、鬼気迫る悪役ぶりが話題となった菜々緒。

「2019年に放送されたドラマ『4分間のマリーゴールド』で、悪女から“脱却”したはずだった菜々緒さんでしたが、視聴率で苦戦し評価もイマイチでした。日本人離れした骨格と隠し切れない妖艶さが禍いしたのかもしれません。菜々緒さんはバラエティー番組などで見せる『人の良さ』も魅力のひとつ。ボス恋では、悪女+心根はやさしいというギャップがほどよく描かれているので、菜々緒さんにかっちりハマった役になったのではないでしょうか」(同)

 かつて雑誌のインタビューで悪役を引き受けた理由について、「そもそも負けず嫌いで、人が通る領域に進んで踏み込むような性格でしたし、誰もやらないことをやってみたかったので」と語っていた菜々緒(「SWITCH」2016年10月号)。その飽くなきチャレンジャー精神が今の“悪女・菜々緒”を確立したと言えるだろう。

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、彼女の今後についてこのように語る。

「多くの俳優がキャリアを重ねるにつれ、新しい役に挑戦したりキャラクターチェンジを試みたりしますが、彼女の場合、今のままで十分だと言えるでしょう。確かに悪女イメージがすぐに思い浮かびますが、見方を変えれば、それだけ“菜々緒ブランド”が確立・浸透した証拠。俳優に限らず、唯一無二の存在であることがなかなか難しい今、これは大きな財産とも言えます。むしろ全面に押し出して、突き抜けて欲しいですね。5月にはバカリズム脚本、永野芽郁主演の映画『地獄の花園』にも出演。OLたちを牛耳る“悪魔の朱里”と呼ばれるインパクト抜群のキャラとビジュアルで、その魅力をいかんなく発揮してくれることでしょう。また、これだけ美しいにも関わらず、決して女優気取りせず、サービス精神にあふれてバラエティーとの相性も非常に良い。まだまだ彼女の活躍を見たい人はきっと多いと思います」

 4月公開の映画「バイプレイヤーズ〜もしも100人の名脇役が映画をつくったら〜」にも出演が決定している菜々緒。女優デビュー10年を迎える今年、次はどんなクールな演技を見せてくれるのか、注目したい。(高梨歩)