今、芸能界で「2人のギャル」が注目を集めている。「みちょぱ」こと池田美優(22)と、「ゆきぽよ」こと木村有希(24)だ。みちょぱは先日報じられた男性モデルとの熱愛報道を機に、むしろ好感度が上がっている印象があるが、ゆきぽよは過去に親交のあった男性が薬物使用で逮捕されたと報じられた1月以降、復帰報道のたびに批判が噴出している。どちらも“スキャンダル”が報じられたギャル系のタレントという共通点があるのに、なぜ、これほどまで人気に差が出てしまうのか。



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 まず、2人の基本的なデータから整理しよう。年齢はゆきぽよの方が2歳年上。肩書はともに「ファッションモデル」「タレント」だが、みちょぱはファッション雑誌『Popteen』のモデルとしてブレークし、2015年には藤田ニコル(23)らと共に「カリスマモデル四天王」としてテレビ番組で紹介されるようになった。16年には『ダウンタウンDX』など人気番組にも出演するようになり、あけすけなトークも支持されて、知名度を上げていった。

 一方、ゆきぽよも読者モデル出身で、ギャル系雑誌『egg』で若者の支持を集めた。本格的にブレークしたのは、17年に恋愛リアリティー番組「バチェラー・ジャパン・シーズン1」への出演。「彼氏が留置場に行っちゃう」など歯に衣着せぬ発言が注目されて、人気が急上昇した。

 2人とも読者モデル出身で、ギャル系ならではのぶっちゃけトークで人気を博したタイプといえそうだが、芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は、「ゆきぽよの方が、物言いがストレートで私生活もあけすけに話している印象だ」と語る。

「ゆきぽよは『元カレが逮捕された』などの武勇伝を披露していましたが、みちょぱの口からは、そうした話はあまり出ません。みちょぱはハレーションを考えて、言葉を選んでいる印象です。ゆきぽよのトークは“キャラ”だから許されるのであって、ワルが現在進行形だと分かると、世間は冷たい。今は昔と違って、不良や反社会的勢力にかっこよさを見いだす風潮は無くなっていて、犯罪的行為は絶対に悪です。アウトローがかっこいいという時代ではないのです」

 バラエティー番組では、司会や共演者といかに上手に絡めるか、という点も重要となる。前に出過ぎずに自己主張しながら、共演者のトークをうまく拾って、絶妙のタイミングでオチを作る。こうした機転を利かせられるタレントは、当然、テレビ局からも重宝される。この点について、芸能評論家の三杉武氏は「みちょぱの頭の回転さと対応力はすごい」と絶賛する。

「みちょぱは芸人との絡みもうまく、あまり人をベタ褒めしない有吉(弘行)さんが気に入るほどです。たとえば、クロちゃんとのやりとりを見ていても、そのうまさがわかる。『キモい〜』と言いながらも、クロちゃんのキャラクターをちゃんと立ててあげているんです。このあたりは、ゆきぽよよりも数段うまい。目上の人への立て方などからも、視聴者は人柄を感じ取っているのだと思います」

 両者ともSNSでの人気は絶大だが、フォロワー数でみると、ゆきぽよは約80万人に対し、みちょぱは115万人。Twitterは、ゆきぽよが31万人、みちょぱが135万人と、4倍以上の開きがある。

 この差が生まれた一因として「目線の違い」を指摘するのは、「マイルドヤンキー」の名付け親で、若者文化に詳しいマーケティングアナリストの原田曜平氏。原田氏は、自身が管轄する「若者研究所」でアルバイト勤務している30人の若者(高校生・大学生)から2人についての意見を聴取したという。それらを踏まえ、次のように話す。

「SNSを比較すると、みちょぱは視聴者目線の投稿が多い。たとえば、1日どんな服を着ていたのか、着ていた服を全部タグ付けした上で投稿しています。こうすることで読者が(ブランドを)チェックできますし、あくまでも相手目線に立っています。一方のゆきぽよは、『ライザップで頑張りました』といったように『自分が何をした』という投稿が多い印象です」

 また、原田氏が意見を聞いた学生からは「みちょぱの方が投稿写真が見やすくてきれい」といった意見も出たという。

「同じフィルターを使って、写真の統一感にも配慮が行き届いているそうです。一方のゆきぽよは、写真に統一感があまりなく、バラバラ。このあたりの差を、若者は敏感に感じ取っているようです。そうした日ごろの積み重ねからか、みちょぱのファッションにおける人気は絶大です。東京ガールズコレクションでは、2人の歓声の量が全然違うのだと、服飾を勉強している学生たちから聞きました」

 この、みちょぱのホスピタリティはどこで培われたのだろうか。原田氏は、『Popteen』の専属モデル時代の経験が影響しているのではないかと指摘する。

「『Popteen』は、モデルたちの競争が激しく、表紙を誰が飾るかで毎回人気投票をしています。SNSの投稿もかなり管理されていて、読者目線に徹するよう訓練される。藤田ニコルさんもそうですが、読者目線に立つホスピタリティーは、Popteen出身のモデルたちに染みついているのだと思います。私はテレビの討論番組でみちょぱさんと共演したことがありますが、彼女は30分ほど前にスタジオ入りして、入ってきた出演者の一人一人にあいさつしていました。僕のような文化人枠にも律義にあいさつしてくれる人はあまりいないので、とても印象が良かった。裏で厳しい大人でもいるのかな、と思ったほどです」

 一方のゆきぽよも『egg』の読者モデル出身ではあるが、ブレークしたのはあくまで「バチェラー」の出演者、タレントとしての評価だったという点で違いがあるようだ。

「一般の人からしたら、ぽっと出の印象があるのだと思います。若いころから努力のプロセスを見せやすかったみちょぱと比べれば不利です。そうしたキャリアの違いも、印象に影響を与えているのかもしれません」(原田氏)

 起死回生が期待された「ライザップ」のCMの評価も芳しくなく、もはや崖っぷちに見えるゆきぽよだが、前出の三杉氏は「ゆきぽよにも活路はある」と語る。

「彼女はグラビアで男性ファンを獲得していますし、おじさんウケという点では、唯一みちょぱと張れます。グラビアの才能を発揮して、おじさんファンを取り込むことにシフトしていくことが、復活のカギだと思います。女性誌ではなく、男性読者の多いスポーツ紙を行脚してインタビューに応じているというのも、事務所や本人サイドが、そのあたりを理解しているのかもしれませんね」

 いつの間にか開いてしまったギャル系タレントの“格差”。ゆきぽよは復活に向けて、しばらくは「試練の時」が続きそうだ。(取材・文=AERA dot.編集部・飯塚大和)