タレントの岡本夏生がイベントで共演したお笑いタレントのふかわりょうに強引にキスされたとして、ふかわに1円の損害賠償などを求めた民事訴訟。東京地裁が4月27日に同額の賠償を命じる判決を言い渡したことに、芸能界で驚きの声が上がっている。



 岡本とふかわは16年4月11日に東京都内で開催されたイベントで共演。激しい意見の応酬となりステージが中断したが、再開後に上半身裸になったふかわが岡本をステージ上で押し倒して3回キスをするなどした。

 ふかわが所属するワタナベエンターテインメントは28日に公式サイトで今回の判決に言及した。イベントのやりとりや「両者の認識の相違」を巡って双方が刑事告訴したが不起訴となったこと、その後に岡本側が民事訴訟を起こしたなどを列記し、1円損害賠償請求が認められ、岡本がふかわに対する謝罪文掲載の請求などは棄却された判決内容が言い渡されたと報告した。

 そして、「上記のイベント内で、舞台上で双方が激しく意見を言い合うというやり取りの末、ふかわりょうが岡本氏に対してキスを行ったことは事実です。ふかわ本人としても場を和ませたい一心で、共演者を傷つけてしまったことについて反省しております。今回の判決内容についても真摯に受け止め、対応する所存です」と謝罪の意を示した。

 民放のテレビ関係者は今回の騒動に驚きを隠せなかったという。

「ふかわさんと岡本さんは良好な関係で有名でした。あのイベントの一件の前に降板しましたが、ふかわさんがMCを務めたTOKYO MX『5時に夢中!』で4年間共演しています。ふかわさんの所属事務所も綴っているように、あのやり取りは両者の認識の相違があったんでしょう。ただ、世間的に見れば強引にキスしたというのは許せないということになるし、裁判で損害賠償の判決が下されたのは芸能界にとって大きな出来事です。大きな声で言えませんが、昔は同じような案件が数多くありましたから……。当時はセクハラを訴えられる雰囲気でなく女性タレントも笑ってやり過ごしていましたが、岡本さんの今回の動きに追随して同様の民事訴訟が起きる可能性は十分に考えられます」

 岡本とふかわのイベントは5年前の出来事だが、被害に遭ったタレントの心の傷は年数が経っても風化しない。記憶に新しいのがタレントのマリエが元大物タレントから枕営業を持ちかけられたことを発言したことだ。

 4月4日に自身のインスタグラムで行ったライブ配信した際、15年前の18歳当時に同席していたお笑い芸人の出川哲朗がこの会話を止めなかったことを明かし、「出川さんがCM出てるのはマジで許せない。本当に許せない」と語気を強めた。

 このニュースがネット上で大きな反響を呼び、出川が所属するマセキ芸能社が対応する事態に。同社の公式サイトで9日、柵木秀夫代表取締役社長の名義で「先日SNSの生配信で女性タレントが発言された内容について出川本人に確認したところ、番組の収録後の打ち上げで出演者、事務所関係者、番組スタッフなど大勢がいる場では同席したことが一度ありましたが、プライベートで食事に行ったことは一度もなく、お騒がせしているような事実はないと申しております。改めてお騒がせしたことをお詫び申し上げますとともに、今後とも変わらぬご指導のほどお願い申し上げます」と声明を発表した。

「岡本さんの裁判は『1円損害賠償請求』がポイントだったと思います。お金が欲しいのではなく、女性としての尊厳を傷つけられたことを訴えている。昔は女性タレント、女優に枕営業を持ちかけたり、ホテルに呼び出すタレント事務所の社長、大御所タレントの名前をよく耳にしました。今になって『訴えられるのではないか』とビクビクしていると思いますよ」(都内の芸能事務所)。

 芸能界に一石を投じた岡本の「1円損害賠償」。今回の判決を重く受け止めたのはふかわだけではないだろう。(梅宮昌宗)