韓国で「奇跡のガールズグループ」として音楽業界の話題を独占している4人組のガールズグループがいる。「Brave Girls」だ。



「解散寸前のアイドルグループがわずか2週間で音楽チャート、音楽番組の1位に登りつめたのはまさに奇跡です。K−popは第一線で活躍するアーテイストは低年齢化が進み、10代後半、20代前半が旬と言われていました。2人のメンバーが30歳を超える『Brave Girls』の爆発的な人気は韓国の音楽業界の常識を覆した革命と言えるでしょう。苦労を重ねた4人のメンバーはもちろんですが、鳴かず飛ばずの時期からずっと支えてきた所属事務所を評価する声が高まっています」(音楽雑誌の編集者)

 そのサクセスストーリーは確かに誰も想像できないものだった。BIGBANG、SISTARなどの人気アーティストたちに楽曲提供を行ってきた作曲家のブレイブ・ブラザーズのプロデュースで11年にデビューしたが、脚光を浴びることはなかった。当初は5人組だったがメンバーの入れ替わりが続き、初期メンバーは全員脱退。16年に加入したミニョン、ユジョン、ウンジ、ユナの4人が残った。

 彼女たちの運命を変えた曲が「Rollin’」だった。実はこの曲がリリースされたのは4年前の17年3月。発売当時の最高順位は192位と話題に上らず、月日が経過していた。不遇の時期も前を向き続ける。韓国軍の慰問公演を中心に巡業を熱心に行い、往復12時間かかる部隊のオファーにも快く応じて笑顔でライブパフォーマンスを続けていた。

 神様は4人の姿を見ていた。今年の2月24日に、一般のユーザーが韓国軍の慰問公演で披露された「Rollin’」の動画をYouTubeにアップすると、動画公開から5日間で300万回再生を突破。3月16日には再生数1000万回を突破する。コメント欄には「兵役時代にこの音楽に支えられていた。懐かしいと同時になんでこの曲を聞かなくなったんだろうと不思議に思った」、「軍隊に入った時にあなたたちの音楽が救いだった。歌唱力は凄いしメロディーも耳に残る。もっと多くの人達にBrave Girlsを知ってほしい」など称賛や激励のメッセージが殺到した。

 軍隊たちの熱烈な支持で楽曲がSNS上で拡散されると、女性たちからも多くの支持を集めて社会現象に。この大ブレークがもう少し遅かったら、グループは解散していた。ユジョンはYouTubeチャンネルのインタビューで「正直に話すと、『私たちもうダメだよね。生活も苦しいし、早く整理をして社長に話そう』とメンバーに相談したのが2月23日でした。私とユナさんは宿舎の荷物も片付けていて、(グループは)終わりを迎えた状態でした」と告白。翌24日以降に「Rollin’」動画再生回数が驚異的なスピードで伸びていったが、「浮かれるどころか、むしろ落ち着いていましたね。『話題になるのは一瞬で、ブームはすぐに過ぎ去る。期待しない方がいい。傷つくだけだよ』と。それだけ自尊心が低くなっていたんです。私たち4人は何をしても成功しなかったし、もう普通に暮らそうと話していました」と自信喪失していたことを明かした。

 勢いは止まらない。米ビルボードが発表した「K−POP100」の最新チャートで1位に。音楽番組・人気歌謡でもデビュー後初の1位を獲得し、ユジョンは「周りからダメだと言われても、最後まで信じて待ってくださったブレイブ・ブラザーズにも感謝します。ファンの皆さん、国軍兵士、予備役、民防衛隊の皆さんもありがとうございます」と感謝を口にした。

 4人のメンバーは日本での活動にも意欲を示している。日本のSNSやネット上では、「本当に元気を貰っています。これからも良いパフォーマンスを期待しています。皆さんの今までの頑張りが少し報われて本当によかったです。自分のことのようにうれしく感じています。幸せがいつまでも続くことを願っています」、「Rollin’のライブを見て衝撃を受けて涙が止まらなくなりました。人知れず苦労を重ねてきた深みがパフォーマンスから伝わってくる。心の底からずっと応援しています。コロナが収束したら日本でライブしてほしいです」など応援のメッセージが。どん底から韓国を代表するガールズグループに羽ばたいた。これからは突っ走るのみだ。(牧忠則)