先日、最終回を迎えた人気ドラマ「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」(TBS)は、平均世帯視聴率が19.5%と過去最高を記録し、有終の美を飾った。そんななか、同ドラマに出演していた女優・稲森いずみ(49)に集まっている。「華麗なる一族」(2017年)以来、14年ぶりの日曜劇場へ出演になったことと、新型コロナ感染をめぐってある疑惑が報じられたからだ。


 稲森は、2007年1月期に放映された『華麗なる一族』以来、14年ぶりの日曜劇場への出演。さらに、8月末にPCR検査の結果が陽性だったことが発表され、9月5日放送の第10話は、コロナ感染による療法のためか出演シーンがないなど、「今週はどうなるのだろう?」と視聴者にとって気になる存在になった。


「稲森さんは、鈴木亮平さん演じる主人公の医師の“空白の1年”の秘密を追うキーパーソン・公安刑事の月島しずか役でドラマ中盤からの出演でした。クールで使命感の強いキャラクターが稲森さんの端正な顔立ちとスタイルのよさにマッチし、SNSでは『稲森いずみさん、かっこいい!』『公安の月島がすげー怖い』と絶賛する声も多かったですね。第10話も、本来なら稲森さんが出演したであろうシーンやセリフが別の出演者に変わっているのではと感じるところがありました。『最終回には出てほしい』と心配するコメントが相次いでいましたが、それだけ、物語の軸となる役柄だったのです」(テレビ情報誌の編集者)


 視聴者の祈りが通じたのか、最終回で無事に復帰を果たした稲森。テロリスト役の城田優を銃撃し、確保する姿にはSNSでは「月島さんのスピンオフ作ってほしい!」「最終回に間に合ってよかった」と多くの声が寄せられていた。



 しかし、「週刊文春」(9月16日発売号)が、同ドラマを監修していた医師の口添えで、稲森が極秘に入院していたとスクープ。自宅療法と発表されていたが、実際は軽症にもかからわず入院し、短期間で撮影に復帰できたと報じた。医療逼迫で中等症患者でも自宅療養を強いられた時期だったこともあり、一部では批判される結果になった。

 今回のドラマで注目を集めた稲森だが、今やドラマで欠かせないバイプレーヤーとして存在感を見せる。実は28年もの間、毎年最低1本の連続ドラマに出演しているという隠れ売れっ子でもある。1996年に国民的ドラマとなった「ロングバケーション」(フジテレビ系)で、山口智子演じるヒロインの後輩役で注目を浴びブレーク。翌年には、竹野内豊&反町隆史のW主演ドラマ「ビーチボーイズ」(フジテレビ系)に、スナックのママ役で出演。明るいキャラクターながら、離婚相手に子どもを引き取られ、ときに寂しげな表情を見せる影のある役柄を好演し、人気を不動のものにした。



「『ビーチボーイズ』の翌年には、『ハッピーマニア』で連ドラ初主演を果たし、そのまま主役クラスの女優として活躍していくものと思われていた。しかし、なぜか主演作が続かなかった。当時は忙しさのピークで、泣きそうになるのを我慢しながら囲み取材を受けたと語っていたので、以降はマイペースに仕事をしていこうと思ったのかもしれません。でも結果的にその選択は正しく、バイプレーヤーとして息の長い女優となりました。以前は、少し抜けたところのあるキュートな役も多かったですが、近年では刑事のボス役など、クールで怖さもある役柄も増えています。とくに昨年10月期に放送された『極主夫道』では、元極道の妻役に抜擢。着物姿で迫力十分ながら、ときに振り切った芝居で視聴者の笑いを誘い、好評を得ました。着物とサングラスのコーディネートが似合いすぎると若い視聴者の間でも話題になっていました」(同)


 その一方で、稲森のプライベートは謎に包まれている。独身でブログやSNSなどもやっておらず、ネット上で確認できるものは所属事務所HPのプロフィルしかない。女性週刊誌の芸能担当記者は言う。


「『ビーチボーイズ』放送終了後、共演した人気俳優との熱愛が大きく報じられたこともあり、半同棲状態で一時は結婚するのではと言われていました。しかし、3年後にその俳優は人気女優と結婚。一時期は、三角関係だったのではないかと報じた週刊誌もありました。その後も、ドラマで共演した歌舞伎役者や人気イケメン俳優など何人かの芸能人との熱愛のうわさが報じられたものの、決定的な証拠をおさえられたことはありません。私生活は謎が多く、週刊誌の記者たちもほとんどノーマークでしょう。年齢的にも落ち着いていますし、今後も大きなスキャンダルが出ることはないと思います」

■男にこびない強さ


 最近では、2019年のドラマ「まだ結婚できない男」(フジテレビ)に出演した際、「(主人公・阿部寛の)『結婚してもしなくてもいろんな生き方がある』『生き方の多様性を認めない奴だお前は』というセリフを読んで、いろんな生き方に納得して自分でプライドを持って生きるのはいいなと思います」と取材に答えている。独身を謳歌する主人公の生き方についても「本当にうらやましくて、かっこいいなと思います」と本音を明かしていた。私生活では“おひとり様”を満喫しているのかもしれない。



 こうしたライフスタイルに憧れをいだく視聴者も多いのか、最近ではアラフォー女性からの支持も高いという。


「49歳とは思えない美貌とスタイルをキープしているので、40代女性からの支持が高いんです。石田ゆり子さんのように、SNSで垣間見えるプライベートに親近感を覚える女優さんもいますが、彼女はその真逆。私生活を明かさないミステリアスな雰囲気が、憧れにつながっているのだと思います。また、独身を貫いて、男性にこびない強さもあわせ持っているという点では、女優の天海祐希さんに近いものがあるのかもしれません。稲森さんはカッコよさやクールさに加えて、どこかはかなげで可愛らしさも垣間見えるので、同じ世代の女優の中では珍しいな存在だと思います」(女性ファッション誌の編集者)


 ドラマウオッチャーの中村裕一氏は、彼女の魅力をこのように分析する。


「初主演作である『ハッピーマニア』では男を見る目がない主人公・シゲカヨを魅力的に演じ、その後の人気を不動のものにしたと言えます。また、共演の藤原紀香とのコンビネーションも抜群で、日本のテレビドラマにおいて“女性バディ”の原型となった作品と言えるでしょう。28年連続で連ドラのレギュラー出演を果たしているのも、要所要所で安定感のあるしっかりとした演技を披露し、ドラマを引き締める役を担っているからです。大ヒットした『TOKYO MER』の月島のようなクールなキャラクターもお似合いですが、コミカルでおちゃめな演技もかわいらしい。これからもドラマに欠かせない存在として多くの作品に出演してほしいですね」


 幅広い役柄をこなす演技力と、ミステリアスな私生活。人を引き付ける魅力と謎に包まれた人気女優の連ドラ出演記録はまだまだ止まりそうにない。(高梨歩)