お笑い芸人・カンニング竹山さんと番組での共演もあり、プライベートでも親交の深い和田アキ子は、新曲「YONA YONA DANCE」がTikTokで大バズりし、いま話題に。和田アキ子と言えば「和田アキ子伝説」!「握力が強すぎて、おにぎりが餅になった」、「CDケースの開け方が分からず、拳でケースを割って開けていた」などなど、間近で見た和田アキ子の真の最強の伝説とは?

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 最近も、アッコさんにビックリさせられた話があって……。毎年、単独ライブ「放送禁止」でアッコさんをいじったネタを入れるんですよ。今年の10月にあったライブでもアッコさんネタをやって、お客さんもウケていたんだけど、その日に限ってアッコさんが中野サンプラザに見に来ていたという(笑)。

 5年前くらいに、アッコさんが初めて単独ライブ「放送禁止」を見に来てくれて「おもろいな!」って言ってくれました。その時に楽屋にいらしてくださったのがアッコさんと、高田文夫先生と永六輔さん! こんな大御所3人が俺の楽屋でキャッキャッと話していて、「スゲーなこの絵面!」って思った。そこから、アッコさんの時間が合う時には見に来てくれるようになって、ここ数年はいらしてなかった。昨年はオンライン配信だけだし、いつものライブだと4日間公演だし、だから、今年はアッコさんに対して気を抜いていた!(笑)

 いつもは単独ライブに来場される芸能人の方の一覧表がスタッフには配布されていて、ライブの演出の鈴木おさむさんと僕に対してどなたがいらっしゃるかわかるようにしてくれているんだけど、今回、その一覧表がなかった! だから、まさか、アッコさんが来ているなんて知らなかった!

 公演が終了して、衣裳部屋で着替えている時に、「アッコさんが楽屋にいらっしゃっています」って若手が言いに来たんです。「えぇぇぇぇーーっ!」ってなって、楽屋の廊下で「すみませんでした!」って、またしてもネタにしたことをお詫び。でも、アッコさんは大笑いしてくれていて、まさに平謝りという言葉がピッタリくるような平謝り。体が直角よりもさらに頭を下げてね(笑)。その様子を同じ動線を使って会場を出ようとしていた木梨憲武さんに目撃されてしまうという。

 そんなことがあったんですけど、幸い、アッコさんが今年のライブをものすごく楽しんでくれていたようでした。アッコさんは自身のライブや歌番組の準備なんかがあってとても忙しい時なのに「息抜きしたくなって見に来たけど、おもろかったわぁー」と言ってくれて、「来てよかったわぁー!」って会場をあとにされていた。

 このエピソードで何が分かるかと言うと、「アッコさん、怖い」とか僕たちはネタでガンガン言っているけど、実はネタとして扱うことを許してくれている。アッコさんは「私のことで笑いを取りたければ、取りや!」というスタンスをずいぶん前から言ってくれている。真実は1つしかないんだけど、僕らが真実を多少ふくらまして話しても、アッコさんは文句を言わない。たけしさんとかも昔、「和田アキ子伝説」を話していたから、アッコさんは相当昔から許していたんだと思うんですよね。もちろん常識の範囲内の内容でね。お笑いのネタの範囲ならば許してくれている。

 アッコさんと付き合い始めて、もう15年くらいになるんですが、アッコさん、もう71歳なのに、今でも僕たちとバリバリ遊ぶんですよ! コロナ前に一緒に飲みに行った時なんて、いまだに大学生の飲み会と変わらないというか(笑)。ひたすらキャッキャッと笑っていて、イタズラを仕掛けたりしてね。

 勝俣(州和)さんがアッコさんにパンチ食らわせて、アッコさんから返り討ちにあって「わぁー暴力じゃないですか」「うるさいわぁー」なんてね。それをやっている71歳って、いないと思うんですよ。それを冷静に考えると「若いなぁ」と思う。若い時ほどではないけど酒も飲むし、さらに、ちゃんとベロベロになるし。言葉の表現通りのベロベロです。ベロベロになってからもなげーし!(笑)

 ここ何年か前から「バカ5兄弟」って言っていて、アッコさんが長男、いや、長女か、長男が出川(哲朗)さん、次男が勝俣さん、三男が松村(邦洋)さん、四男が竹山。アッコさんが「これが、バカ5兄弟だ」って言い出して、兄弟それぞれの特徴もつかんでいる。四男の竹山は「本当はバカなクセに頭が良さそうに見えることを言いたがる。でも、こいつは、兄弟の言う事はよく聞く」と。そのバカ5兄弟の飲み会がコロナ前には何回かあった。その時も、本当にアッコさんは楽しそうなんですよね。その飲み会を長男・出川さんがちゃんと仕切ってくれる。なんだかんだで、僕たちも「アッコ、怖い」とか「アッコ、面倒くせぇー」とか言いつつ、やっぱり気になるから、出川さんなんか「飲みに行きましょうよ」って誘っていますもんね。

 そんな変な絆ができて、長い間、ずいぶん可愛がってもらっています。だから、芸能界の和田アキ子という大先輩って感覚は僕にはなくなっていますよね。身内というか親戚というか、そういう付き合いに変わってきていますよね。「お母さん」って言うとアッコさんから怒られるんです。「母親、ちゃうわぁー!」って怒鳴られる。兄弟ですかね? 一番上のお姉ちゃんがピッタリくる感覚。

 そういえば、40歳の時に、アッコさんから箸の持ち方をスッゲー怒られて。僕の箸の持ち方が酷い事にアッコさんが気づいて「お前の箸の持ち方はなってない! お前の親がなっとらんのや!」って、「俺の親の事を怒るなよ」とは思ったけど(笑)。そこから、箸の持ち方が悪かったら、ビシッと直されて、「竹山、箸っ!」って怒鳴られる。40歳にして、輪っかの付いている持ち方を矯正する“しつけ箸”を買いましたよ。そこからきちんとした箸の持ち方を覚えました。テレビ番組などで、正しい箸の持ち方で食事をすることができて、恥ずかしい思いをしなかったことには感謝しています。

 和田アキ子伝説は掘れば掘るほど出てくるのだけれども、何が伝説的に最強かと考えると、71歳でTikTokでバズっているのって「すごくねぇ!?」ってことだと思うんですよ。アッコさんより年下の50歳の僕がTikTokやったところで誰も見ないですよね。それが、アッコさんがやったらちゃんと響いているという。

 凄いなと思うし、和田アキ子の周りにいるスタッフたちも優秀なのだと思う。アッコチームの優秀さというのは本当に凄いと思う。バズったのは偶然じゃなくて、アッコチームが計算して仕掛けたことじゃないですか。そのスタッフの優秀さは物凄く感じますね。

 それと同時に、これはぜひ書き残しておきたいのは、和田アキ子の凄いところはやっぱり歌なんですよ! 僕からしたら和田アキ子は子どものころからテレビで見ている人で、「なんだよ、歌手・和田アキ子って」、正直、全くピンときていなかった。ここ数年、ブルーノートでやる年末のライブを見に行くようになって、これがとんでもないんですよ! 

 アッコさんへのお世辞ではなくて、こんなにカッコいいアーティスト、見たことがない! 開いた口が塞がらない、あ、それはほめていな(笑)、口がポカーンと開いたままというか圧倒されてしまうんですよ。「日本にこんな歌手がいたのか!」と思う。毎回、妻と見に行くんですけど、2人してなんだかもう完敗です。あの和田アキ子は僕らが酒を飲んでいる和田アキ子と別人だと思うんですよ(笑)。「アッコにおまかせ!」やっている和田アキ子とブルーノートに出演している和田アキ子も別人。

「アッコがさぁ〜」なんて冗談で悪口とか和田アキ子伝説を話すけど、アッコさんのことを尊敬しているところがある。だけど、その凄さをあまりみんな言わない、笑いになりにくいからね(笑)。出川さんや勝俣さんと和田アキ子のライブを見た帰りに「ヤベぇなぁ」「スゲーの見ちゃったな!」って毎回話している。

 歌手の中には晩年になると歌い方が変わってくる人もいるけど、和田アキ子は変わっていない! そこもスゴイ。どの歌を聞いても同じだなという音域の歌手も多いが、和田アキ子は歌によって音域を変えてくる。歌によって全然違う和田アキ子を見せてくれるんですよ。あと、音のズレとかピッチが速いとか遅いとかピタっと当てます。和田アキ子伝説は笑い話が多いけど、最強の伝説は、目撃者しか知りえないライブの凄さ、そこですよ!

■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。オンラインサロン「竹山報道局」は、4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録。