俳優として活躍するかたわら、動物愛護運動にも熱を入れている浅田美代子さん。作家・林真理子さんとの対談では、その理由を明かしてくれました。

【浅田美代子「上白石萌音ちゃんに『雰囲気似てるね』って言われる」】より続く

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林:美代子さんは動物愛護の運動も頑張ってるんですよね。夜、変装して悪徳業者のところに一人で侵入したり、外でチワワを飼ってる家に「譲ってほしい」と交渉しに行ったり、ハンパない行動力で体を張って。

浅田:動物愛護は頑張っちゃいますね。口のきけないああいう子たちがひどい目にあってるのを見てしまうと、「何とかしなきゃ!」って思っちゃう。2年前の法(動物愛護法)改正のときもいろいろ頑張って、数値規制(業者の飼育数などの制限)なんかは決まったんだけど、結局悪いことをする人は抜け道を考えるし。どうしたらいいんだろうって感じ。

林:寝ても覚めても恋をしてた美代子さんが、どうして動物への愛に変わったんですか。

浅田:母親が亡くなってからですね。私はそのとき、飼っていた犬2匹に助けてもらって、動物たちのために何かしたいなと思ったの。でも何をしたらいいかわからないから、とりあえず虐待されてた保護犬を1頭引き取ってみたんです。その子が少しずつ心を開いていく様子を見たら、何とかしなきゃという気持ちが強くなって、どんどん入り込んでいっちゃったんですよね。

林:いまは何頭飼ってるんですか。

浅田:いまは3頭。

林:今日も朝、散歩して?

浅田:もちろん。帽子かぶってマスクしてスッピンで。

林:美代子さんって、今日もそうだけど、ほんとに私服がオシャレですよね。

浅田:このセーター、コム・デ・ギャルソンだけど、なんの変哲もないセーターでしょ。このスカートは、どこのかわかんないふつうのブランド。ユニクロも買ったりしますよ。カシミヤニットとか。

林:「浅田美代子のおしゃれブック」とか出てたっけ。

浅田:出てませんよ。そういう話も来たけど、なんか恥ずかしいし。

林:中年になったらどういう服を着ていいかわからずに、変に若すぎちゃったり、守りに入ったりして、結局おばさん服になっちゃう人が多いから、65歳の「美代子のおしゃれブック」、私も読みたいですよ。あした親しい編集者に会うから話しとこう。

浅田:話が早いからなあ(笑)。

林:なんか私、このごろ出版プロデューサーになっちゃった感じだわ(笑)。

(構成/本誌・直木詩帆 編集協力/一木俊雄)

浅田美代子(あさだ・みよこ)/1956年、東京都生まれ。73年、ドラマ「時間ですよ」でデビュー。劇中歌「赤い風船」が大ヒットし、同年の日本レコード大賞新人賞を受賞。「寺内貫太郎一家」「時間ですよ・昭和元年」「釣りバカ日誌」などのドラマ・映画など出演多数。2019年、映画「エリカ38」に主演、21年には映画「朝が来る」で第30回日本映画批評家大賞助演女優賞を受賞。動物愛護団体への支援をライフワークとしている。俳優・樹木希林さんとの思い出をつづったエッセー集『ひとりじめ』(文藝春秋)が発売中。

※週刊朝日  2021年11月26日号より抜粋