現在、熱戦が続くサッカーワールドカップカタール大会。お笑い芸人のカンニング竹山さんは、純粋にサッカー観戦を楽しみながらも、その裏側にある問題にモヤモヤ感が拭い去れないという。

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「本当のところは一体どうなんだろう?」と知りたいことが2つある。

 ひとつは、東京都の太陽光発電パネル義務化に関して。2025年度から戸建て住宅などへの太陽光発電パネル設置義務化について、事業に積極的に取り組むハウスメーカーへの支援策を発表したんですよね。

 太陽光発電パネルは、新疆(しんきょう)ウイグル自治区で製造されたものが多いと指摘されている。同時に、製造するために強制的に収容所に人を集め、逃亡した人を虐殺するジェノサイド(民族大量虐殺)が問題視されている。太陽光発電パネルのメーカーのホームページを見ると、「ジェノサイドはないです」と表明はしている。

 太陽光発電パネルを使用すること自体は、エネルギーの問題やエコの観点から考えてもいいと思うんですよね。アメリカとか、世界の中では、ウイグル自治区のジェノサイドの問題から太陽光発電パネルを使うことを「NO」と言っている国もある。

 小池都知事は「企業の責任ある人権尊重への継続的な取り組みを促進することが重要だ」と答弁していて、「ジェノサイドの問題は大丈夫」だと発信しているけど、本当にウイグル自治区で製造されていないものを使っているのか? 表向きにはウイグル自治区で製造されていないとしているけど本当なのか?「ウイグル自治区で太陽光発電パネルを製造していません」って、鵜呑みにするしか情報はないんだけど、それでいいのかなというモヤモヤ感がある。

 もうひとつは、サッカーワールドカップの人種差別問題ですよね。純粋にサッカーワールドカップを楽しみたい、日本代表を応援したいという気持ちはあります。今回の人種差別問題は、テレビで多少報じられているけど、そんなに深くは掘り下げてないじゃないですか。そういう目の前にあるもの報じないのはいいのかな? と思ってしまう。また、今の時代、見て見ぬフリみたいに報じないというのは通用しないんじゃないか? 

 ヨーロッパの国では「NO」を突き付けているところもあるのに、日本だけ「知りません」というのはナシなのでは。実際、どういう問題があるのか、それはそれで詳しく報じたほうがいいのではないかと思う。そうした、モヤモヤ感はメディアでももっと報じるべきではないのかなと考えている。

 結局のところ、東京五輪・パラリンピックのときに、あれだけ開催するか、しないか、観客を入れるか、無観客か議論してメディアが騒いだ。ワイドショーで僕は「議論しているってことは結局、カネが絡んでいる問題でしょ!?」って話したことがある。あの時、モヤモヤしていたことが今になってやっと明らかになってきて、めちゃくちゃカネがうごめいていたことがわかったわけじゃないですか。今になってやっと、東京五輪に関係する人物や代理店に捜査が入ったわけですよね。

 東京五輪のことは、もうタラレバになってしまいますが、あの時、東京五輪を盛り上げよう、楽しもうだけでなく、過去には五輪でこんな汚職がありましたとか検証をして考えたり、知っておくべきだったんじゃないの?

 それで言うと、今のサッカーワールドカップも日本代表頑張れで、もちろんいいんだけど、世界各国から「NO」と突きつけている部分があるのならば、日本もそういった事実を「こういう側面もあります」ときちんと報じなければならないと思う。スポンサーの関係で、負の側面を報じられないとなったら、東京五輪の顛末と同じことをやっているみたいにならないか?

 それで言うと、東京都の太陽光発電パネルのことも、都は疑問対する情報を全部出しているけど、もっとドンドン発信して欲しい。都はそういうのアピールするCMを制作するのも得意でしょ!?(笑) 

 東京都の太陽光発電パネルのことを例にとりましたが、いまこそ、うやむやになっていることをきちんと報じるべきなのではないのかな。太陽光発電パネルのことも、ワールドカップのことも放っておくと、後に「ほら、こんなことになっただろ」みたいなことにならないか!?

 何度も言うと、東京都が太陽光発電パネルを推進していく意図にケチをつけるつもりはさらさらないです。いいことだと思うから応援もしたい。ワールドカップも同じで、日本代表を応援しているし、決勝トーナメントも見たいと思うし、サッカー観戦を純粋に楽しんでいる。その気持ちとは別に、裏側にある問題には目を背けず、きちんとメディアでも報道して、きちんと考えていくことは必要なのではないかと思う。

 メディアが報じないというのは、何かしら不都合なことがあるからなのかもしれないけれども、ネット社会になって、その不都合なことを調べているジャーナリストもいれば、声を上げる評論家もいるし、臭い物に蓋をするのは難しい社会になってきている。臭い物が声を上げられる時代になっているから、真実は真実として見つめなければいけないのではないか。「これのままでいいのであろうか……」と考えているところですね。

■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。単独ライブ「放送禁止2022」が12月1日(木)から4日(日)まで東京・草月ホールで開催(チケット6000円/好評発売中)。オンラインサロン「竹山報道局」は、昨年4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録