離婚調停の申し立てをした夫・船越英一郎氏を、「バイアグラ男」と罵倒し、不倫を告発し続ける妻・松居一代氏。ケンカをしない夫婦は殆どいないと思いますが、このような夫婦間全面戦争に発展しない、上手な夫婦ゲンカの方法を、行政書士で『一生幸せなふたりでいるための10のワーク』(朝日新聞出版)の著者でもある、結婚・夫婦についてのプロ、湯原玲奈先生に聞きました。

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 夫婦ゲンカは悪いことではありません。むしろ、ふたりの関係を深めていく過程で避けては通れないのがケンカです。ケンカはじぶんをわかってほしい、という強い想いからスタートするからです。

 上手なケンカのコツは5つです。

(1)ケンカのタイミングをはかる
 何だかイライラしている…そんなタイミングでケンカをすると当然泥沼化しがちです。仕事で疲れた帰宅直後にこまごまとしたことを注意されることはお互いにイヤなものなので、まずはひと息ついてから、を心がけることをおすすめします。「今、話していい?」などと前置きしてから話すといいでしょう。

(2)逃げない(特に男性)
 これは女性の怒りを助長することになります。

(3)過去の不満を持ちださない(特に女性)
 今起こっていることから芋づる式に「そういえばあの時だって……」と言いだすのはダメなケンカです。「今」で解決しましょう。

(5)人格否定はしない
 モラハラなんてもってのほかです。

(6)勝ち負けはないことを知る
 実は一番大事なのがこれです。現代人は仕事で白か黒かはっきりさせることに慣れているので「グレーの解決方法」を好まない傾向があるように思えますが、人間関係にはよくあること。まして夫婦はグレーだらけ。勝負がつかない事柄を「グレーでいいかも」と思えるためにも夫婦のスキンシップは必要だと私は思います。

 どんな時も男性側が謝ってケンカを終えるというルールを決めているいい関係のご夫婦もいます。答えは「グレー」でいいのですから、ケンカのルールを決めておけば必然的に答えに白黒つきません。

 怒る、という感情は自己防衛のための脳のシステムです。じぶんが尊重されていないと思うと、悲しくなったり悔しくなったりして、その感情を隠すために怒るのです。喜怒哀楽と言う言葉の中で、その下に別の感情が潜んでいるのは「怒」という感情だけです。

 怒ると何がおきるでしょうか。怒られた相手は、反論したくなり、自己防衛のために、じぶんを正当化します。それを聞くとさらに怒りが増すことも……。怒りの下に隠れているネガティブな感情が増すからです。ここは、怒って相手を責めるよりも、隠しておきたかった感情を素直に出してみませんか?怒りを感じた時は一呼吸おいて「この怒りの下の感情は何だろう?」と考えてみましょう。あなたが素直に「寂しかった」と言うほうが、何倍も相手の心に届くはずです。