「『緊張して、人とうまく話せないんです』という悩みをよく打ち明けられます」

 そう話すのは、キャリア20年の人気ラジオDJ・秀島史香さん。実は秀島さん、生来の人見知りで「緊張しい」だといいます。

「以前は必要以上に緊張しましたが…このワザでもう大丈夫です!」という秀島さん。頭が真っ白になる修羅場を経験しながら自分なりに編み出した、「こうすれば楽になる!」という対処法を、自著『いい空気を一瞬でつくる 誰とでも会話がはずむ42の法則』で明かしてくれました。

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「笑いましょう」と言われてもそう簡単に笑えないように、いくら「リラックスしましょう」と言っても難しいものです。でも、「緊張したときの症状」をもう一度考えてみてください。顔がこわばる。心臓がバクバクする。首や肩がガチガチに固まる。全部、体の症状ではありませんか?

 それに気づけば、あとは簡単です。「固まっているな」と思う部位を自分でほぐしていきましょう。

 私の場合は、肩甲骨を意識して腕を前後に大きく振るストレッチをしています。気持ちが萎縮するとからだも前のめりに縮こまるので、背筋を伸ばして胸を張り、腕を風車のように回しながら肩も回すこと30回。動き回ると血のめぐりも良くなって、頭もスッキリ。

 さらに、ストレッチよりも簡単でおすすめなのが、ジャンプをすること。人前でやるのがはばかられるときは、トイレへ行ったついでにピョンピョンと20回。ストレッチからのジャンプは私の中でひとつのルーティン。毎回こなすことは、自分を落ち着かせる効果があります。

 さらに楽になる方法としては、自分への「期待値を下げる」こと。そもそも緊張は、「失敗したくない」=「ちゃんとやりたい」という思いから起こります。その目標に自分が到達できるか不安だから、胸がドキドキしたり、頭が真っ白になったり、しどろもどろになります。「完璧にビシッとこなすことだけが人を惹(ひ)きつけるのかな? いや、そうじゃないはず!」くらいの開き直りが案外結果オーライとなるのです。

 そしてこの際、「相手への期待値」も下げましょう。相手となごやかに打ち解けたいと思うのは当然ですが、高すぎる期待をすると、実際に会ったとき、相手との温度差に「こんなはずでは」と動揺してしまいます。相性だってあるし、相手だって緊張しているかもしれないし、たまたま虫の居どころや体調が悪い日だってあります。思ったほどに話が弾まなくても、相手への期待値を下げておけば「こんなものかな」と必要以上にジタバタしなくて済みます。

 自分をいかに「できる人」に見せようかと頭を悩ませていると緊張します。「いかに相手を心地良くさせるか、なごませるか」と目の前の相手に集中すると、緊張している暇はありません。相手もそれなりに緊張しているのですから、まずは自分を守る鎧を脱ぎましょう。たとえば自分のちょっとした失敗話を先に披露してみる。そうすることで、「ちゃんとした話をしなきゃ!」と緊張している相手の心をほぐし、お互いほっと笑い合えます。

 大切なのは、緊張を丸ごと否定しないこと。たとえ緊張して、失敗した! と自分が思っても、案外相手は気にしていないもの。「ああ、この人も人間なんだな」ぐらいに笑ってくれます。

 さらにもうひとつ。私が本番前によくやるのは、「そばにいるノリの良い誰かをお守りにする」作戦。しょうもないダジャレを言って、ツッコミを入れてもらい、そのリアクションが緊張をほぐしてくれると思い込むのです。

 そもそも緊張は自分でつくり出しているのですから、解除法も自分の思い込みでつくればいいのです。思い込めば、思い込んだ者勝ち。シンプルで無理なくできる「お守り」を自分なりにつくって、味方につけてくださいね。