空港で、どれをおみやげにしようか迷ってしまうほど種類豊富なスイーツ。酪農王国の底力です!



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 もう半世紀も昔、北海道菓子のみやげの定番といえばバター飴であった。そして1970年代以降は、不滅のロングセラーとして「白い恋人」があって、「マルセイバターサンド」がある。「白い恋人」は76年発売開始、ご当地感覚とヨーロッパ映画を思わせるシャレたネーミングで、一躍出張や旅行みやげの人気商品となった。2007年、賞味期限改竄問題で販売停止となったが、その後復活、安定した人気で、三重県・伊勢の「赤福餅」や京都の「八つ橋」に匹敵する誰もが知るなじみ深い銘菓となった。

「白い恋人」も「マルセイ〜」も、ネーミングに加えてパッケージデザインが印象深い。そしてホワイトチョコを活用しているところも道産子モダンといえそうだ。ホワイトチョコでコーティングしたものでは、「とうきびチョコ」(ホリ)やバウムクーヘン風の「三方六」(柳月)も上位の人気だ。ポテトチップにチョコを合体させてみたり、ご当地感覚を生かしたものがヒットしているのも北海道菓子らしいところ。

「止まらない」スナック菓子の先頭を走るのが「札幌カリーせんべい カリカリまだある?」である。そもそもカレー専門店のレシピから考案されたもので、軽い食感とスパイスの風味がやみつきになる。シンプルで斬新な発想は「かっぱえびせん」や「カール」に通じる大ヒット作となった。

 地元産を生かしたスイーツといえばメロンゼリーやチーズケーキもおなじみだが、モリモトのトマトゼリーは意表をついたアイデア。さらに「ドラキュラの葡萄」はハスカップの赤色からの連想でネーミング賞を進呈したい。懐かしいところではハッカ飴や「トラピスト修道院」のクッキー、「よいとまけ」(三星)も挙げておきたい。

(ライター・田沢竜次)

※AERA 2017年7月31日号