タレントの渡辺満里奈さんの夫で、お笑いトリオ「ネプチューン」の名倉潤さんが、うつ病のため休養に入って2カ月。AERA 2019年10月14日号では、そばで見守る渡辺さんに独占インタビュー。発症後の心境を初めてメディアに明かした。



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――タレントの渡辺満里奈さん(48)の夫・名倉潤さん(50)は2018年6月に受けた頸椎椎間板ヘルニアの手術後、「侵襲によるストレス」が要因でうつ病を発症。渡辺さんは名倉さんの異変に早くから気付いていたという。

 手術のあと、明らかに様子が違うなと感じていました。本人は痛みもあったかもしれませんが、極度の不安を抱えていたと思います。感情の起伏や表情の変化が乏しくなり、ものすごく疲れているなと感じるときや、少し怒りっぽくなったなと感じるときもありました。見ていてすごくつらかったです。

――睡眠障害が続いた名倉さんは、主治医の紹介で心療内科を受診。このとき処方された睡眠剤が名倉さんに合っていない、と渡辺さんは感じたという。

 症状が改善しているとは全く思えませんでした。いつもぼーっと注意散漫になって、覇気や生気がなくなりました。これはまずいなって。もともと神経質で、こうじゃなきゃいけないって思っている人なのに、そうじゃなくなっていた。このまま服用を続けたら廃人になっちゃうかもって、心配になったんです。

――名倉さんは子どもの頃、散歩の途中でリードを離したすきに犬が走り出し、車にひかれる場面を眼前で目撃したトラウマがある。このため、今飼っている犬を散歩させるときも、絶対にリードを離してはいけない、と子どもたちに強く言い聞かせていた。そんな名倉さんが薬の服用後は、散歩中に犬の便を処理する際、リードをポトリと地面に落とすようになった。

 渡辺さんは別の医師にかかることを決意する。脳の血流でうつ症状を調べる医師を探した。診断の基準を明確に示してほしかったからだ。受診に付き添い、名倉さんの普段の様子を詳細に伝え、できる限り薬に頼らない治療を求めたという。

 本人は不安で眠れないから、もっと強い睡眠剤がほしいと言うんです。いやいや違うよって。この薬を飲んだとき、こんなおかしな状態になっているということを、一番身近で観察している家族が言わないと医師にも伝わらない。私のやり方は乱暴だったかもしれませんが、そういう形で受診にコミットしました。彼に関しては私が主治医になりたいぐらい(笑)。一番近くにいる人がよく見て、変化に気付いてあげるのが、初期段階では大切なのかなと思います。

――今年春に受診した2番目の医師は「うつ病」と即診断。休養をとるようすすめた。名倉さんの背中を押したのは周囲のスタッフやメンバーの理解だった。

 周りのスタッフの人たちに、じゃあ休みましょう、と言ってもらえたことに、本人はものすごく安心し、重荷を下ろせたようでした。周囲の理解を得て、安心してお休みが取れるのが一番の薬だったんじゃないかな。

――8月1日。名倉さんはうつ病と2カ月間の休養を発表した。

 うつ病をひた隠しにしなければいけない時代でもないなって。かねてから私、芸能界も働き方改革をしたほうがいいと思っていました。芸能人は親の死に目にも会えないとか、もうそういう時代じゃない。無理をしないと仕事を失うのなら、別になくなってもいいじゃんって。そういうふうに思えるから、私はうつにはならないんだろうなと思いますけど(笑)。

――名倉さんのうつ病公表の直後、渡辺さんはインスタグラムを更新。名倉さんが11歳の長男と9歳の長女と寄り添って歩く後ろ姿の写真に、「家族で体調と向き合いながらゆっくり過ごしたい」とつづった。

 子どもたちといるのが一番の癒やしみたいなので、写真は「あっ」と思った瞬間を私が撮影しました。反響については不安でした。多くの人がストレスを抱え、それでもみんな我慢して働き続けているんだっていう声が当然あると思ったんです。でも、予想を超える多くの方々から励ましの言葉をいただきました。我慢の限界を超えてしまった人が、うつ病になるっていうことを理解していただけたのが、本当によかったと思います。
(編集部・渡辺豪)

※記事の続きは「AERA 2019年10月14日号」でご覧いただけます。