共働き家庭の増加により、ママたちの年齢も“多様化”している。ママ友同士であっても、ひと回り以上離れているケースも珍しくない。だが新米ママたちは、ときに「年上ママ」たちからの“おせっかい”に悩まされているようだ。



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「子供にYoutubeを見せるのって、育児放棄と一緒じゃない?」

 都内在住で専業主婦の岩田さくらさん(仮名・31歳)は、アラフィフママのAさんからこう言われ、面食らったという。Aさんとは同じマンションに住んでおり、ママ友でもある。ある日、岩田さんは「3歳の子どもと一緒にYoutubeを見て一緒に英語や歌を楽しんでいるんです」とAさんに話した。するとAさんは「無料で見られるものは教育的に意味がないものが多い」「子供向け通信教育の教材を使うべきだ」などと持論を展開し、冒頭のような一言を放ったという。

「確かに一理あるのかもしれませんが、理由があまりにもふわっとしていて……。通信教育の教材でも“動画を見せる”という点では一緒な気もしますが、反論すると面倒なのでグッと堪えました」

 頻繁に岩田さん宅へ来たがるというAさん。その度に、「Youtubeやめた? ××(子供向け通信教育)を始めたほうがいいよ」と、アドバイスしてくるそうだ。

「Youtubeに限らず、『お菓子は無添加の△△がいい』『激安スーパーの食材で料理するのは虐待と同じ』など、グサグサと傷つけるようなことを言ってきます」

 距離を置こうかとも思ったが、同じマンションに住んでいるため厳しそうだと諦めている。

「“子育て世帯が喜ぶマンション“という点を魅力に感じて購入したのですが、今はすごく窮屈です。夫には申し訳ないですが、引っ越したいです」

 もっとデリケートなことをズケズケと言ってくる年上ママもいる。

「3人目は? 私はもう産めないから、そのぶん頑張ってよ!」

 アラフィフママだというBさんにこう詮索されて嫌だと話すのは、埼玉県在住の専業主婦・高田有紗さん(仮名・34歳)。

 高田さんは昨年第2子を出産。実際、3人目も検討しているそうだ。しかし、思うように授かることができずに、最近ではクリニックへ相談にいこうかと悩んでいる。そんな状況も知らずに、Bさんは無遠慮な言葉を投げかけてくるという。

「冗談っぽくではありますが、コトあるごとに“妊娠した?”と聞いてきます。苦笑いしながらかわしますが、うっとうしいですし、傷つきます」

 高田さんは、Bさんのことを“姑ママ”と表現していた。

「他には、サイズアウトした子供服を大量に渡してきます。“新しいベビーちゃんに!”とか、○○ちゃん(高田家の子供)にぴったりだと思うから!”と言われるんですが、毛玉のついた服も多く、結局処分する羽目になってしまって……。でも、Bさんとは年齢差もあるので断りにくいです」

 都内在住の専業主婦・川田紗季さん(仮名・30歳)は、ママ会で15歳以上年上のCさんが熱弁をふるうのに疲弊しているという。

「ママ会はいろいろな話題で盛り上がるので楽しいのですが、ある話題になるとCさんが絡んできて、それに辟易としています……」

 特に“迷惑”と話すのは、両親の老後問題。川田さんの両親は50代後半で健康状態も良好だが、Cさんは親の老後に対してとにかく口を出したがるのだという。

「『将来的には老人ホームとか考えてるの?』と聞かれたので、『必要となれば』と答えました。そうしたら、『年金じゃ賄えない、紗季さんもパート代とかでサポートしなくちゃね』と、返答しづらい話をされて……。正直いうと、余計なお世話だなと感じてしまいます」

 Cさんの母親は70代後半で、有料老人ホームに入所中だという。話によると、お見舞いなどで大変な思いをしているとのこと。“学費も介護費用も大変〜”と、川田さんに語ってくるそうだ。

「一応、子育てママのつながりなので、共通話題からそれすぎてしまうと反応しづらいというか……。あとお金の話もデリケートなので控えてほしいです」

 川田さんは苦笑いする。何度か話の流れを変えようと試みたことがあるそうだが、すぐに戻されてしまったそうだ。

 今回取材に応じてくれた3人のママは、年上だからアラフィフママをうとましく思っているわけではない。みんな“本当は年齢関係なく仲良くしたい”という本音も語ってくれた。同じく子育てをしながら頑張るママとして、有益な会話をしたいという気持ちを持っている。

 しかし、ひと回り以上違うアラフィフママたちは、自分の価値観や人生経験を押し付けてくることが多いとも感じている。それも、“良かれと思って”やっているか困っているようだ。他にも、異なる意見を持っていることを伝えると、敵を見つけたかのように論破してこようとするのも辛いと語っていた。

 子どもという共通点のみでつながっているママたち。同年代でも、その中からフィーリングの合うママ友を見つけるほうが難しい。

 それに加え、今は早婚と晩婚が二極化していることもあり、ママの年齢差も広がっている。“おせっかいなアドバイス”だと分かっていながらも、口をはさみたくなるママもいるかもしれない。だが、その言葉を相手がどう感じるかを考えて発言することは、ママたちを年齢で“分断”させないためにも必要な気遣いだろう。(取材・文=吉田みく)