中学受験シーズンが近づいてきた。今年は休校が続き、塾に通えなかった時期もあっただろう。子どもたちは例年以上に不安を抱えているかもしれない。そんな受験生を応援するのが『中学受験2021 時事ニュース 完全版』。中学受験に出やすい時事ニュースをわかりやすく解説した。そのなかで、中学受験のプロ、早川明夫・文教大学地域連携センター講師が、 受験に向けた追い込み勉強法についてアドバイスする。



*  *  *
(1)今年は秋以降、基礎固めを念入りに

 受験生にとって2020年は例年とは全く違う年になりました。新型コロナウイルスの影響で学校が休校になったり、塾で勉強することができなかったりして、落ち着いてじっくり勉強する環境を持ちにくかった子どもたちも多いでしょう。学習が遅れていると不安や焦りを感じている子もいるかもしれません。そんな今年は、例年以上に「基礎固め」が重要になります。発展的な問題を解く練習をするよりも、着実に解答するための基礎固めに力を入れてください。6年生になると、4、5年生で学んだ内容を忘れてしまっていることもよくあります。ぜひ過去の教科書や問題集に立ち返って基礎的な内容もしっかり押さえてください。

(2)自分の弱点を突き留めて補強をしっかりする

 今年だけに当てはまることではありませんが、受験では「弱点の補強」がとても大事です。受験は満点をとらなくても合格できます。一般的には7割正解すれば合格できると言われます。100点を取るために難しい問題を攻略しようと必死になるよりも、自分の弱点を突き留めて大量失点をしない対策が重要です。過去のテストの偏差値や、どういう単元で失点が多いかなどを見直し、まずは自分の弱点を正しく把握してください。弱点がわかったら、同じ間違いを繰り返さないよう、間違えた問題や同じタイプの問題を繰り返し解きましょう。弱点を克服することで自信をもって受験に臨むことができます。

(3)過去問を適正量解いてみよう

 自分が受験したい学校が決まったらその学校の過去問を解くことは大事です。ただ、社会科の場合なら、必ずしも10年分やる必要はありません。記述式が少ない場合なら3〜5年分をやれば十分です。出題の傾向をつかみ、自分との相性をみてみることが大事です。記述式が多めの問題であれば、慣れるために5〜10年分ほどやるといいでしょう。今年は新型コロナウイルスの影響で、高校や大学では出題範囲を配慮するという発表をしている学校もあります。中学受験の場合は、小学校での学習内容全体が出題対象になり、出題範囲の縮小はないと思います。むしろ今年は、異例の年でもあったので、前年から大きく出題傾向を変える学校は少ないと思います。だからこそ「過去問」を解いて慣れているかどうかが、大きな差になる可能性があります。

(4)中学受験で人生は決まらない

 受験本番が近づくと、親子ともども焦って不安になるケースが多いでしょう。でも過剰に不安を抱えていては、せっかく勉強してきた実力を発揮することができません。大事なのは「中学受験で人生は決まらない」と肝に銘じておくこと。ゴールに向かって努力することは重要ですが、もし思うような結果が出なくても、子どもたちの前にはいろんな道が広がっています。

※『中学受験2021 時事ニュース 完全版』より